クルマの電動化、最前線のコア技術に迫る
掲載 更新 carview! 文:川端 由美
掲載 更新 carview! 文:川端 由美
エンジンをスタートして、一般道へと走りだす。クゥゥゥーンという電動スーパーチャージャーの作動音は、一般的な機械式のものと同様だが、市販にあたってはさらに静音化できるという。十分に加速したあと、郊外の幹線道路を50~60km/hあたりで巡航していると、エンジンとトランスミッションが切り離されてコースティングの状態になる。
そこから再びアクセルを踏み込むと、エンジンは低回転を保ったまま、電動スーパーチャージャーの回転がアイドル時の4000rpmから一気に60000rpm以上まで高まって、体感できるレベルで加速力が増す。このときのバイバス率は10%程度、つまり吸気のうち9割もが電動スーパーチャージャーで圧縮されてエンジンに送られているワケだ。また、ヴァレオのシステムでは、さらにモーターのローターを軽量化して、回転時のイナーシャーを減らしており、ターボチャージャーより立ち上がりが早い。
テストカーゆえに、電動スーパーチャージャーを切り離しての走行も試せる。例えば、4速で走っていて坂道に差し掛かったとき、機能をオフにすると、シフトダウンを余儀なくされる。ところが、同じシーンで電動スーパーチャージャーをオンにしておけば、変速せずにすいすいと登っていく。電動スーパーチャージャーはエンジン回転数が2500rpmと低い領域で作動するため、加速時や坂道を登るようなトルクが必要なとき、トルクのアドオンする方向だけではなく、エンジン回転数を下げることにもつながり、低燃費化にもつながる。
また、機械式ではコンプレッサーを駆動することによるロスが40%と大きいが、電動ならこのロスもない。ヴァレオのデータでは、25%のエンジン・スピードの低下が可能で、8%の燃費低減ができるという。
ざっくりまとめると、昨今流行りのダウンサイジング・エンジンの低回転域でのトルクを高めたり、燃費を意識してハイギアード化されたトランスミッションと組み合わせても、動力性能を保ちながら低燃費化できるという、クルマ好きに嬉しい結論になる。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
スペインGPで大失速のRB、オーストリアGPのFP1で2台のマシンで比較テスト実施へ。角田裕毅「明確な説明が得られればいいんですが……」
ホンダ「新型ヴェゼル」登場! めちゃ精悍「“スポーティ”仕様」がカッコイイ! デザイン刷新の「フル無限カスタム」も設定
VW新型「ゴルフR」世界初公開! 333馬力・最高時速270kmの最強ゴルフは「光るVWエンブレム」初採用
マツダとヤマハ発動機、認証不正で出荷停止のロードスターRFなど 7月以降に順次生産再開へ
VWゴルフGTIのセダン版『ジェッタGLI』に改良新型、228馬力ターボに6速MT…米国発表
【公式動画】アストンマーティン F1アロンソの熱望から誕生したQ By Aston Martinビスポークのヴァリアント・ヴェラールが新たな系譜に加わる
トヨタ「アルファード/ヴェルファイア/プリウス」オーナーに朗報! 純正ナビのテレビ視聴やナビ操作が便利になるTVキットが新登場
3週間ぶりのMotoGP! オランダGPのFP1はバニャイヤがトップタイム。来季チームメイトのマルケス2番手続く
ブガッティの新たなハイパースポーツカー「トゥールビヨン」が登場。V16エンジン+3モーターで1800psを発生!
[15秒でわかる]BMW『M2』改良新型…小さな車体でも中身は狂暴
本州―四国「しまなみ海道」高速バス攻めの“特急化” 運行ルートがらり変更! 新幹線接続 JR松山駅は“廃止”
7年ぶり全面刷新! 新型「迫力顔SUV」初公開! 斬新グリル&直6エンジン搭載の「大きめ高級車」! 豪華内装の「X3」欧州で発表
ノアヴォク・セレナ失速とステップワゴン急上昇の理由。次の改良で上級グレード「エアーEX」登場か
【20周年記念車オーナーに激震?】「ゴルフR“8.5”」登場。買い物もこなせる超高速ハッチ
ホンダ新型「フリード」発売 購入検討時にチェックしておきたいポイント&シエンタとの価格差は?
【よく見りゃ大変化!】発売迫る新型BMW「X3」のデザインやお買い得度を現行型と比べた
大幅改良で走りが激変「ヴェゼル」の買いは最上級「Z」の4WD。新設定ハントパッケージの評価は?
日産の新型3列SUV「インフィニティQX80」が米で7月発売決定。打倒レクサスLXとして日本導入ある?
本当にスポーツタイヤ!? グッドイヤーの新作「アシンメトリック6」は静かで軽い“摩訶不思議”な万能選手だった
続々PHEV化で完成するレンジローバーの唯一無二の世界観。その裏で過激なV8モデルも準備中!?
BYDの新型セダン「シール」は乗るとどう? 中華高級EVのガジェット感とコスパは日本で通用する?