世界初の量産FCV「MIRAI」に、今も未来を感じさせる魅力はあるか?
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久
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仮にMIRAIが最新のテレマティクスを装備したり、ADAS系の充実が図られたりしたら、次にまたMIRAIに乗り替えるのもアリ。そう思えるくらいに今のMIRAIを気に入ってはいる。けれど、実際にはその可能性は高くはなさそう。筆者と同じように、早い時期にMIRAIを購入した人達はどう考えているのだろう。いや、すでに中古車情報サイトを見ると、思った以上の数のMIRAIの物件情報が出ていることは、何かを物語っているのかもしれない。
別にトヨタも、MIRAIを放置しているわけではない。当初はとにかく予約を捌き納車していくことが重要だったはずだし、今でもグローバル販売台数を見れば、当初聞いた生産台数目標をほぼクリアしてもいる。つまり、現状は概ね計画通りであり、無理に販売促進的なことをする必要には迫られていないのかもしれない。
更に、日本では4年間の補助金縛りもあるから、基本的にその間は乗られるはずだと考えられてもいるのだろう。それでも、すでに売却してしまった人は、あるいはそれも選択肢のひとつだと考えている私は、補助金を返却することになっても…と思っているのだけれど。
2020年にはFCV関連コストは半減となるという報道もあった。本気になるのはそれからで、それまでは普及前の黎明期だし、現状のままで…という計画なのだろうか。けれど、仮に2020年前後にそうしたFCVが登場するとして、買うのは誰だろう。少なくとも今、MIRAIに乗っている人は、また同じようなことになるなら、それほど興味をもたないのではないか。
今、FCVに興味を持っているのは間違いなく先進技術にも大いに関心を抱いている人達だ。本当ならば彼らに向けたアピールが今すぐ必要ではないだろうか? それこそ2020年以降にも繋げていくために。この数年で、クルマに求められるスピード感は明らかに変化しているのである。
これはMIRAIというクルマがどうなるのかというだけの話ではない。MIRAIが成功しなかったら、それはFCVそのものの可能性自体を大いに狭めかねないだけに、私は懸念しているのだ。もちろん、結局クラリティ フューエルセル(編集部注:2016年の発表当初、翌2017年にはホンダが市販したいとしていたFCV)の一般発売をしないままでいるホンダにだって言いたいことは山ほどある。さて、メルセデス・ベンツは一体どう出るつもりだろうか?
せめてプリウスPHVの大画面とACCくらい付かないかな…叶わなそうなことを考えながら、溜め息をついている昨今の私である。
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