新型カイエン速攻試乗。コンサバデザインだが走り&先進装備が進化
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
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さて、今回ギリシャのクレタ島で開催された試乗会で私がまず選択したのはトップモデルのターボであった。V8エンジンの排気量は4リッターへとライトサイジングされたが、最高出力は30psプラスの550ps、最大トルクは20Nm増大して770Nmを発生する。ダイナミック・パフォーマンスも向上しており、0-100km/hが3.9秒(マイナス0.5秒)、最高速度は7km/h上がって286km/hとなる。
クレタ島の道路は昨今のギリシャの財政とは全く関係ないかのように整備されており、そのスムースな路面を有り余るパワーで豪快に進んで行く。ユーザーはほとんど気がつかないかもしれないが、オートマチック・トランスミッションはアイシン製からZF製に変わっている。アイシン製と比べてシフトタイミングが短く、スムースで8速のギア比が高くなっているとの説明だったが、直接比較ができないのでなんとも言えない。
反対に鮮明だったのは操縦性の向上だった。911から移植された後輪ステア(各方向に3度)と前後サイズの異なるタイヤ(前:285/40ZR21、後:315/35ZR21)、さらにウルトラ・キャパシターによって瞬時にロールを制御するエレクトロニクス・スタビライザーなどの相乗効果で、全長4.9m、全幅1.9m、重量2.2トンの巨体はクレタ島のワインディングロードを驚くほどのスピードで駆け抜ける。
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