MC版のup!が新採用したインフォテインメントシステムの実力を検証した
掲載 更新 carview! 文:高山 正寛/写真:篠原 晃一
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試乗は都内のストップ&ゴーの多いエリアと首都高速を中心に行った。up!というと、どうしても気になるのがロボタイズド5速MTである「ASG」のフィーリングだ。正直、発売当初のASGはギクシャク感が大きく、普段ATに乗っている人にとってはこの違和感が厳しかったはずだ。
実際はちょっとした慣れの問題で、アクセルを踏み込んでいく途中でスッとアクセル開度を緩めればスムーズに走ることができるのだが、これだけATが進化している中で軽量化やコストダウンは図れても、ASG自体の評価はもうひとつだったのは事実だろう。ただこのASGも2015年の一部改良でエネルギー回生機構やアイドリングストップとの協調制御が組み合わされ、導入初期よりも幾分ショックが改善された記憶がある。
確かに過給器も無いということで、ちょっとした上り坂では苦しい場面もあった。しかし流れが良い市街地でスッとアクセルを離すと、そのギアを固定して(無駄なシフトダウンはしない、という意味)ミズスマシのようにスーッと走る感覚は嫌いじゃない。減速が必要ならばブレーキをしっかり踏めばいいし、アクセルオフの状態ではエネルギー回生機構も作動するので燃費向上にも幾分か寄与するはずだ。高速道路に関しても、クルマ自体の挙動は軽自動車以上にしっかりしている。
ひとつ文句を言わせてもらえれば、やはりステアリングにテレスコピック機能が無いことが惜しい。見た目以上にシートの出来が良いゆえに、コストダウンとはいえ改善を期待したい。
またせっかくのインフォテインメントシステムなのに標準装備スピーカーの音が正直厳しい。予算に余裕があるならスピーカーのグレードアップをしてほしい。そうでなければ「move up!」をベースに現在限定車で販売されている「up! with beats」がオススメだ。音の好みは千差万別だが、7スピーカー&300wのデジタルアンプを搭載、さらにコンポジションフォンや専用アルミホイールまで標準装備で車両本体価格が200万円を切る。個人的には実用性を少し割り切ることで172万3000円の2ドアモデルを購入する。現在コスパはこれが一番高いと感じている。
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