コロナ禍で苦戦のマツダ
text:Kenichi Suzuki(鈴木ケンイチ)
【画像】「好き」はコロナに勝つ【ロードスター初代(NA)と現行(ND)を比べる】 全75枚
editor:Taro Ueno(上野太朗)
コロナ禍で混乱した2020年。マツダの販売成績は散々なものとなった。
国内販売は、前年比87%、海外販売は82.4%。合計でも83%。国内はマイナス13%、海外はマイナス17.6%、合計でマイナス17%という結果だ。
とくにひどかったのは欧州市場での販売で、なんとマイナス38.3%という惨憺たるものであった。ただし、アメリカは前年比プラス0.2%、中国がマイナス5.8%にとどまったことで、トータルとしてマイナス17%にとどまったといえる。
車種ごとに見ると、国内販売ではマツダ2(デミオを含む)は前年比マイナス24.7%、CX-5がマイナス23.2%、CX-8がマイナス39.7%、2019年に投入したばかりの新型車のマツダ3でもマイナス22.1%という数字だ。
海外販売でもCX-5はマイナス18.7%、マツダ3はマイナス28.1%という厳しい数字を残している。
ただし、国内販売のマイナス13%は、ひどい数字ではあるものの、マツダだけが飛びぬけて悪いわけではない。
一般社団法人日本自動車販売協会連合会の発表をみると、国内全体の登録車の2020年の販売が前年比87.7%。つまりマイナス12.3%であったのだ。その平均よりも、マツダは少し悪いという結果だ。
ちなみに、トヨタは前値比93.5%、ホンダは81.5%、日産は67.6%、三菱は57.9%、スバルが80.7%、スズキが88.7%、ダイハツが128.4%となる。ダイハツはプラスになったのは、登録車のロッキーの大ヒットが理由だ。
ロードスターが飛びぬけた数字
コロナ禍の影響によって、国内市場では、ほとんどの車種が前年の6~7割ほどしか売れなかったマツダ。
しかし、その中でも前年比93.6%という数字を残した車種がある。それがロードスターだ。
販売台数こと年間4413台と少ないものの、それでもマツダの他車種と比べれば、飛びぬけた数字を残している。
しかも、この好成績が驚くべきなのは、マツダは2020年にロードスターに対する販売促進的な手あてを、ほとんどやっていないということだ。
やっていたのは2019年11月の毎年恒例の商品改良のみ。その内容も「新ボディカラー(ポリメタルグレーメタリック)の採用」、「インテリアの質感向上」、「衝突被害軽減自動ブレーキの進化(夜間歩行者検知機能をプラス)」、「アップル・カープレイ/アンドロイドオートへの対応」、「オプションの強化」程度である。
ただし、2019年の秋に広島で開催した「ロードスター30周年イベント」に全国から約2200台のロードスターが集まったという話題があった。これにより、ロードスターへの注目度アップが追い風になったことも好成績の理由だろう。
実はポルシェやフェラーリも堅調
マツダのロードスターだけでなく、コロナ禍でも堅調に販売されたクルマもある。
たとえば、トヨタのGRスープラは、日本国内においては2020年に約2600台を販売。同時期にアメリカ市場では約5900台が販売されており、アメリカ市場の半数近いという数字は、上々なものではないだろうか。
また、ポルシェは、ブランド全体として2020年1~12月の日本国内販売が前年比101.3%(日本自動車輸入組合発表)を記録。同様にフェラーリも前年比124.7%、ランボルギーニが前年比93.1%、アバルトが前年比97.8%、ロータスが前年比135.5%なども、コロナ禍を感じさせない良い数字となっている。
ただし、スポーツカー・ブランドでも、マクラーレン(前年比58.1%)、アストンマーチン(前年比62.4%)は、ひどい数字で終わっている。
ちなみに輸入車ブランド全体を見渡すと、ジープ(前年比101.7%)、プジョー(前年比101.2%)、シトロエン(前年比122.3%)、DS(前年比100.4%)といった個性派ブランドも、コロナ禍の影響を感じさせない好調な数字を残している。
「本当に好き」という気持ち
2020年のコロナ禍の影響によって自動車の新車販売は例年よりもマイナスとなった。
しかし、中古車に関しては1年を通すと、ほぼ例年どおりの水準をキープしている。これは、クルマが、ある意味「動く個室」であり、コロナり患の可能性が低くなることになり、中古車ニーズが高まったのが理由だろう。
また、コロナ禍によって経済的損失を被った人も多いが、当然のように、被害が少なかったり、ほとんどなかったという人も存在する。
しかし、政府による緊急事態宣言の発令などによる自粛ムードにより、世の中の流れはクルマの購入をためらう方向になるはずだ。
そんななかでも、堅調な販売を維持できたのは、マツダ・ロードスター、ポルシェ、フェラーリ、ジープなど、趣味性の高いスポーツカーや個性派ブランドのクルマだったのだ。
「本当に好き」という気持ちは、「自粛」というムードを打ち破る大きな力になるということだろう。
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みんなのコメント
結果楽し過ぎて即購入。
カスタム費用等すでに500万越えですがまだまだアレもコレもと弄りたくなる楽しい車ですね。