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自動車評論家たちが選ぶ!! 私がオススメするアンダー400万円のスポーツモデル【後編】

掲載 更新 12
自動車評論家たちが選ぶ!! 私がオススメするアンダー400万円のスポーツモデル【後編】

 日本で買えるアンダー400万円のスポーツモデルは少なそうに感じるかもしれないが、それはクーペ系の話で、広い意味でスポーツできるモデルはたくさんある。

 本企画では前後編合わせて8人の自動車評論家にそのなかから日本車10台、輸入車3台を選んでもらった。今回はそれを集計した結果浮かび上がった31台の精鋭たちをご紹介。

自動車評論家たちが選ぶ!! 私がオススメするアンダー400万円のスポーツモデル【前編】

 順位付けなどではなく、魅力的なモデルはすべて登場させる方向で展開。意外なモデルも選ばれているぞ!!

※本稿は2021年12月のものです。価格帯に(※)がついているものは、400万円オーバーのグレードが存在することを示しています。またRAV4 PHV、リーフe+は、補助金を含んでアンダー400万円としています。
文/国沢光宏、岡本幸一郎、松田秀士、斎藤 聡、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年1月26日号

■片岡英明氏のオススメ13台

・GRヤリス
・GR86
・ノートオーラNISMO
・N-ONE
・エクリプスクロスPHEV
・ロードスター
・インプレッサSTIスポーツ
・レヴォーグ
・スイフトスポーツ
・ジムニーシエラ
・MINIクーパーS
・ゴルフ
・アバルト595

●N-ONE

ホンダ N-ONE。MTもあり走りを堪能できる。価格帯/159万9400~199万9800円

 2代目はデザインに新鮮味はない。が、愛らしいルックスだし、ターボ搭載のRSには6速MT車を設定した。3気筒のターボエンジンは高回転まで軽やかに回り、変速するのも楽しい。フットワークも軽やかだ。ACCと車線維持支援システムの採用も高く評価できる。

●インプレッサSTIスポーツ

 新世代のスバルグローバルプラットフォームを採用し、どの路面でも安心感のある走りを実現している。若さを感じさせるのは「スポーツ」を名乗っている5ドアモデル。

 eボクサーもいいが、気に入っているのはFF車の「STIスポーツ」だ。ショーワ製の減衰力可変ダンパー(SFRD)を装着し、足はしなやかに動くし、操舵フィールもスッキリしている。

●エクリプスクロスPHEV

三菱 エクリプスクロスPHEV。ランエボから受け継いだS-AWCでスポーティさを身に付けた。価格/384万円(※)

 若々しい、それでいて個性的なルックスのクロスオーバーSUVだ。1.5L直列4気筒DOHC直噴ターボに8速スポーツモード付きCVTのエクリプスクロスは買い得感が高い。それでいて気持ちいい走りを見せる。FF車を設定するのもうれしい。

 また、走行用のモーターを前後輪に配し、先進的な電子制御4WDのS-AWCを組み合わせたPHEVも「M」なら買える。山岳路から雪道までコントロールできる領域が広く、しかも運転するのが楽しい。モーター走行できる距離も長いなど、環境性能も高いレベルにある。

●MINIクーパーS

 小さくても存在感のあるキュートなスタイリングは大きな魅力だ。バリエーションも豊富に用意されている。使い勝手のいいクラブマンやクロスオーバーにも目が行くが、400万円オーバーだ。

 イチオシは、豪快なゴーカートフィールを満喫できる元祖3ドアのクーパーS。2Lの4気筒ターボはパンチの効いた加速を見せ、ハンドリングもシャープ。ドライバーを爽快な気分にさせてくれる。

■清水草一氏のオススメ13台

・ヤリス
・GR86
・ノートオーラNISMO
・シビック
・N-ONE
・ロードスター
・ロードスターRF
・BRZ
・スイフトスポーツ
・ジムニー
・A3セダン
・トゥインゴ
・アバルト595

●ヤリス

トヨタ ヤリス。ワンメイク専用グレードの設定もある、隠れたスポーツカー。価格帯/139万5000~252万2000円

 ヤリスで凄いのは、まずハイブリッドだ。フルハイブリッドとしては最軽量でハンドリングはとっても軽快。軽さと新開発の3気筒1.5Lハイブリッドのおかげで、加速の瞬発力もスゴイ。踏んだ瞬間にググッと来るんだよ!

 クネクネ道なら大排気量スポーツカーにも充分対抗できるくらいスポーティ。それでいて燃費はリッター30km楽勝なんだから、文武両道の鬼だね。

 燃費にある程度目をつぶれば、1.5ガソリンの6MTはカーマニア泣かせ。このクルマに乗ると涙が止まらないよ。1000kgの軽いボディを6MTで操る快感だけでも今や特別だし、ベースのシャシーはTNGAでガッチリしっかり。ミッションのフィーリングも実にスポーティ。

 GRヤリスも凄いけど、サスティナブルにスポーツドライビングを楽しみたいなら、この2つのフツーのヤリスがオススメだと確信するぜ!

●ジムニー

 今さらジムニーを誉めても誉めても誉め尽くせないよね……。本当に歴史的な名車だ。ただ個人的には、やっぱり6MTがいいと思うなぁ。

 普段使いなら4ATのヨロコビも深いかもしれないが、これだけの名車なんで、本来のパフォーマンスを引き出したいじゃない! 自らのテクで! それに120%応えてくれるクルマだよジムニーは!

 個人的にはオフロード趣味はないからそっち方面は深くはわかんないけど、一般道だってその凄さはビンビン伝わってくる。

●A3セダン

アウディ。ドイツからのスポーティな刺客。上質な作りとアウトバーン仕込みの走りは安定感抜群。価格帯/338万~370万円(※)

 このクルマの真のよさは、オッサンにしかわからない。全長4500mm前後のセダン。まずこのサイズ感だけで超貴重だ。しかもシャシーがすばらしくイイ。メルセデスAやBMW2に比べても図抜けてる。

 リアマルチリンクサスは2Lターボ以上にしか付かないなので、できればそっちを選びたい。超絶しっかりした走りのコンパクトセダンで、カッコもつきまくって超スポーティで乗り心地抜群。オッサンの終着駅だぜ!

●トゥインゴ

 このサイズのRR車なんてこれだけだし、もう二度と出て来ないだろ! 姉妹車のスマートもあったけど、日本では販売終了になってるので。マニアックなヨロコビと、フランス車らしいオシャレなヨロコビを完璧に両立させることができるのがトゥインゴ!

 操縦性、スバラシイよ。小回り性もスバラシイよ。どこでもスイスイ楽しく行けるんだよ! オーナーの俺が言うんだから間違いない。

■鈴木直也氏のオススメ12台

・GRヤリス
・GR86
・RAV4
・ノートオーラNISMO
・マツダ2
・レヴォーグ
・BRZ
・スイフトスポーツ
・ジムニーシエラ
・MINIクーパーS
・208
・アバルト595

●マツダ2

マツダ マツダ2。マツダ渾身の節度感あるシフトとエンジンが自慢。価格帯/145万9150~267万8500円

 デビューが2014年のベテランだが、走りを楽しめるコンパクトカーとして、いまだに第一線級のポテンシャルを持っているのがマツダ2だ。

 コンパクトFFスポーツではスイスポが代表選手だが、こっちはより骨太で重厚なハンドリングが持ち味。15Sの6MTを選べば、ポッキリ200万円でサーキットでも楽しめる。

●ジムニーシエラ

 正直、クルマに利便性を求める都会派ユーザーにはオススメしないけど、都会から遠くへ離れるほどワクワク楽しくなるのがジムニー、ジムニーシエラの魅力だ。

 小さなテントを積み込んでソロキャンプに向かう……。そんなシチュエーションを想像するだけで、ついニコニコしてくる。日常から非日常へのワープ装置として、その面白さはオートバイに近いかもしれないな。

●プジョー208

プジョー208。一見非力だが、どこでも使い切れるちょうどいい性能がウリ。価格帯/269万~305万9000円

 コンパクトFFスポーツとして、国産ではスイスポが人気の定番だが、アレが好きな人なら間違いなく気に入るのがプジョー208の走りだ。

 3気筒1.5Lターボは100ps/20.9kgmというスペックだが、吹き上がりのシャープさや元気なトルク感はまぎれもなくホットハッチ。俊敏さと粘っこい接地性が両立したハンドリングはプジョー伝統の乗り味で、そのスポーティなキャラクターは名車『205』を彷彿させる。

●アバルト595

 現行のフィアット500は2007年デビューだからR35 GT-Rと同い年。正直言って、実用車としては時代遅れと言わざるを得ない。

 ところが、それを古典的なホットハッチに仕立てたアバルト595は、古典的なるがゆえに枯れない魅力がある。

 今どきこんなクルマが残ってるとは! という感動は、同い年のR35 GT-Rと同じ。乗るなら今のうちの絶滅危惧種ですよ。

■渡辺陽一郎氏のオススメ13台

・GRヤリス
・GR86
・ノートオーラNISMO
・シビック
・N-ONE
・エクリプスクロスPHEV
・ロードスターRF
・レヴォーグ
・BRZ
・スイフトスポーツ
・MINIクーパーS
・218iグランクーペ
・アバルト595

●シビック

ホンダ シビック。次世代のホンダを象徴する運転が楽しいスポーツセダンで、デザインの評価も高い。価格帯/319万~353万9800円

 外観は渋くて地味だが、運転すると上質な操舵感と優れた走行安定性に感心する。峠道では車両との一体感が得られて楽しく、高速道路では高い直進性によって常に安心できる。

 例えば雨天の高速道路で、急ブレーキを作動させながらステアリング操作で危険を避ける場面でも、シビックなら的確に対処できる。最高出力などの数値を含めて、華やかさが乏しいわりに価格は高いから万人受けしないが、走りには奥の深さが感じられて飽きにくい。

 今のホンダのブランドイメージは、N-BOXやフリードの人気に引かれてダウンサイジングしたが、ホンダの本質はシビックの走りにこそ宿る。そこを強調すれば、ホンダに対する見方も多少は変わるはずだ。

●レヴォーグSTIスポーツ

 スポーツ性を競えばセダンのWRXに負けるが、レヴォーグにはワゴンの世界観がある。後席の後ろ側に使いやすい荷室が備わり、スポーツ性や走りの楽しさに加えて実用性も備わる。

 「スポーツカーではありませんよ、ファミリーカーです」などと言いながら、サーキットを全開で走れるところがカッコイイ。ブレーキを含めて危険回避能力も高く、大切な家族を乗せるクルマとしても安心して使える。

●218iグランクーペ

 アクティブツアラーなど前輪駆動を採用したBMWの初期モデルでは、後輪駆動に似せた操舵感が不自然だった。

 しかし218iグランクーペは、自然な感覚で運転できる前輪駆動のコンパクトスポーツセダンだ。駆動を感じ取れるステアリング、アクセルペダルを戻した時の挙動変化には、後輪駆動車とは違う操る楽しさがある。

■まとめ

 予算は400万円以内、それでいて走っていて楽しいクルマ、特にスポーティな味わいが楽しめるクルマって……実は意外とあったんです!

 しかも、根っこからスポーツグレードというわけではない、一見標準グレードだけど乗ってみると楽しい! そう思えるクルマが国産・輸入ともに多くラインナップされていることにお気づきだろう。

 もし読者でスポーティな一台を狙っている人がいたら、ぜひ当企画を参考にしてみてほしい。

●前編はコチラ!!!

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THE EV TIMES

みんなのコメント

12件
  • この記事に関しては、
    >補助金を含んでアンダー400万円
    という設定以外は、実に楽しい。

    判定者各人各様の「クルマ観」に接して新たな興味が湧いてくる。「異を唱えたくなるような意見」も多々あるけれど、そういった反対意見こそ有意義だと思う。

    しかし、自分の意にそぐわない箇所をあげつらってケチをつける奴がいる。
    人として浅はかで情けないことだ。
  • 言ったもん勝ち、なんでもスポーツ。
    意味ねーよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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