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「911 R」に超速試乗。すべてを削ぎ落とした公道レーサーの実力は?

911 GT3 RSよりさらに50kg軽量

ドイツには「ビール純粋令」というビール製造に関する法律がある。バイエルン州で1516年に制定された法律で、ビールは麦芽(発芽させた大麦)、ホップ、酵母、水以外のものを使ってはならないと規定している。つまり口当たりを良くするために果実や砂糖、コーンスターチなどは使用してはならないと規定したわけで、その法的効力はドイツ国内では現在まで続いている。

どうやら、この考えはポルシェでも脈々と生きているようで、「走行純粋令」すなわち走るために本当に必要なモノ以外を排除したドライビング・マシーンが登場した。

911をベースにした「911 R」がそれで、ナビゲーションはもちろん、オーディオ、エアコン、リアシートも取り払われている。キャビンにはカーボン製フロント・バケットシートが2脚のみ。見えないところではボディ各所の防音材もはぎ取られているのである。

さらにフロント・トラクリッド&フェンダーはカーボン、ルーフはチタン、サイドとリアウインドウはポリカーボネートである。また、パワープラントおよび駆動系ではチタン製エグゾースト・システム、さらになんと7速マニュアルを6速に改造しているほどの徹底ぶりである。その結果、総重量は1370kgと「911 GT3 RS」よりも 50kgほど軽く仕上がっている。

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