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BMW 4シリーズクーペ 徹底試乗で見えた実力

スペシャリティ色を強めた「4」

従来の3シリーズ・クーペの後継モデルとしてデビューした4シリーズ。3シリーズをベースとしたクーペであることにかわりはないが、あえてネーミングを改めて独立したシリーズとしたのは、スペシャリティ色を強める狙いがあるからだ。3シリーズという枷を外したことによってデザインはより大胆になるとともに、セダンでも絶品だったハンドリングにはさらなる磨きがかかっているのだった。

全長×全幅×全高は4638×1825×1377mm。3シリーズ・セダンの4625×1811×1440mm(欧州仕様)に対して13mm長く、14mm幅広で、63mm低い。実車を目のあたりにして思うのは、とにかくワイド&ロー感が強烈なことだ。今どきは歩行者保護対策のためにボンネットが高くなる傾向にあってフロントマスクが厚ぼったくなることが多いが、よくぞここまで低く見せられるものだと関心するほど。

3シリーズと同じくヘッドライトとキドニーグリルを横長にし、なおかつ低く配置する手法が視覚的に効いているが、全高が65mmも低い4シリーズではそれがなおのこと際立つ。走る姿をローアングルから見ていると、まるでマンタ(世界最大のエイ)が回遊しているかのよう。ボンネットのポップアップ・システムは用いずコンベンショナルな機構でそれを達成していることからも、パワートレーンのレイアウトなどパッケージングが秀逸なことがわかる。機能とデザインが融合しているのだ。

リアから眺めると、今度はワイドさが目に付く。リアホイールアーチがふっくらとしているのがセダンとの大きな違いで、1825mmの最大幅はここで計測される。3シリーズの最大幅はドアノブで、日本仕様では薄いタイプのドアノブの採用で全幅を1800mmに抑えているが、4シリーズではその手は使えないわけだ。

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