噂のインフィニティ、走りは? 日本導入は?
掲載 更新 carview! 文:桂 伸一/写真:インフィニティ
掲載 更新 carview! 文:桂 伸一/写真:インフィニティ
世界のプレミアムブランドを牽引するのは、ご存じの通り、ドイツの御三家たるメルセデス・ベンツ、アウディ、BMW。プレミアムブランド市場は全体から見ればわずか12%(その90%は御三家が占める)だが、利益率は極めて高い。インフィニティが狙うのは御三家に続く4番目で、御三家のシェアを奪いつつ、10%(約50万台)のシェア獲得を狙うという。
「他のブランドにはなくて、インフィニティにあるものは?」とグローバル広報のトップに投げかけると、日本のきめ細やかな「モノづくり」を真っ先に挙げ、日本を訪れた誰もが感激する「おもてなしの心」がこもった高品位なクルマ造りを目指すと語った。
ちなみにインフィニティのヨハン・ダネイスンCEOは、かつてのアウディジャパンCEOである。日本でアウディを広めるために、日本人のきめ細やかな心配り、粋、侘び寂びという言葉を12年前の就任当初から口にしていた。日本人の情緒や意識を探ろうと、広告のスタッフとやり取りしていた事が脳裏に蘇る。そして見事にアウディを日本で開花させ、アウディ・アメリカのCEOに抜擢された。実はその時すでに日産カルロス・ゴーンCEOからインフィニティへの誘いがあったとは事情通の話だ。
さてインフィニティ。まずはヨーロッパで、インフィニティ専用のエントリーモデルを開発するという。“母国”である日本への導入が「3年後」というのはあくまでも噂で、極めて慎重に正しく状況判断を進めているという。日本導入に向けては、組織やディーラーネットワークの構築、顧客フォローに加え、日本向けの車種を用意する必要もあるだろうが、その時が来るまでにブランドイメージをどれだけ構築できるのか? 目下の課題はそれに尽きる。ブランド構築に近道はない。とはいえ、レッドブルとのパートナーシップは、イメージアップと同時に展開を加速するための“ブースター”となりそうだ。
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