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新型スイフト、国産コンパクトの危機を救う!?

スイフトの存在に感謝

日本のコンパクトカーが危ない。近頃、そうした危機感を感じる場面が増えている。たとえばVW、プジョー、シトロエンといった欧州コンパクトカーの実力は驚異だし、10・15モード燃費に気を取られる日本に対し、世界のスタンダードはCO2削減というギャップも心配。そしてESC(横滑り防止装置)など安全装備面での手薄感は、もう隠しようがない。

そんな中、スズキが世界展開するスイフトは、日本のコンパクトカーを牽引する貴重な実力派モデルだ。世界での累計販売台数は180万台にのぼり、その市場は先進国だけでなく、新興市場にも広がっているのが強みだ。今年初め、インドで取材したマルチスズキ販売店の幹部は、スイフトを愛車としていた。「とてもいいクルマで、満足している」と誇らしげに話す表情に、私は日本人としてスイフトの存在に感謝したくなった。

今回フルモデルチェンジで3代目となった、新型スイフト。どう出てくるのか世界中が注目していたが、全身に纏っていた使命は「MORE SWIFT(もっとスイフトらしく)」だ。つまり完全なるキープコンセプトとした上で、さらなる進化を遂げようという決意である。「すでにいいベースがあったのだから、簡単だったのでは?」「パッと見たところ、あまり変わっていないようだけど?」…最初にそんな疑問を投げかけた。ところがこの「MORE SWIFT」、いざやろうとすると一筋縄ではいかなかったらしい。新型スイフトが乗り越えた苦難、そしてその出来映えをしっかり見ていこう。

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