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新型スイフト、国産コンパクトの危機を救う!?

骨の髄まで見直し

どこからどう見ても、これはスイフトだ。新型のエクステリアには誰もがそう納得するだろう。ただしその中身はというと、プラットフォームは新設計、エンジンは先代の1.2リッターを全面改良したK12B型、トランスミッションも新しいものが組み合わされる。また前後とも新設計のサスペンションをはじめ、シャシー性能も見直されており、使い古しの部分はほとんど無い。

ということは、当然ながらボディパネルもすべてが新しい。よく見ればフロントマスクにはダイナミックなラインが入り、リアビューはより立体的になっていて、ガラス面積もわずかに拡大している。つまりこれは、まったく新しい要素を用いて、わざわざもう一度スイフトをデザインした意欲作なのだ、ということに気づく。

ドアを閉めた時の剛性感のある音に感心しつつ、お次は室内へ。かつてスズキは、インテリアの質感やデザインが弱点だと言われてきたが、それを克服してみせたのが先代スイフトだった。派手さはないが、しっかりと機能的で上質感のあるインテリアを実現し、そこで培ったノウハウが、のちにワゴンR、アルト、ひいてはキザシへとつながっていく。

新型のインテリアには、「お見事」と唸った。ドアからセンターパネルへと続くメッキ装飾は、メーターやエアコンルーバー、ステアリングなどにもあしらわれていて、とてもシックな落ち着き感がある。全グレードがダークグレー基調のみだから、女子にはちょっと物足りないかもしれないが、男女問わず満足感は高いはず。また、ライバルに比べて頭上空間や後席足元、ラゲッジのタイトさは数少ない泣き所だが、そこはほとんど改善されていない。でも、それは走りに手を抜かないために割り切った部分であって、その分、チルト&テレスコピックやシートリフターを全車標準としたり、収納スペースを増やしたりと、細かな配慮で快適性を高めるという「MORE SWIFT」の一片が見てとれた。

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