新型アウディ A1スポーツバックはスポーツクワトロ気分が楽しめる好バランスコンパクト
掲載 更新 carview! 写真:市 健治 71
掲載 更新 carview! 写真:市 健治 71
快晴の2月某日、毎年恒例のJAIA(日本自動車輸入組合)主催の輸入車試乗会が神奈川県の大磯プリンスホテルで開催されました。短時間ではありますが、carview!編集が試乗してきた、輸入車ブランドのさまざまな試乗車の中から、注目モデルのショートインプレッションをお送りします。
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2019年11月に2代目にフルモデルチェンジしたばかりのアウディのコンパクトハッチバック、「A1スポーツバック」をチェックしていきます。
試乗車のグレードは「35 TFSI アドバンスド」。数字の“35”は2017年からアウディが導入した排気量をグレード名に用いない新ネーミングに則ったもので、エンジンの最高出力が110kW~120kWのグレードであることを示しています。
初代モデルの丸みを帯びたスタイルから、引き締まったスタイルに変貌した新型A1スポーツバック。鋭角になったシングルフレームグリル上部の3分割されたエアインレットや、サイドのブリスターフェンダー状のデザイン処理、前傾した太いCピラーなどは、往年のラリーマシン「スポーツクワトロ」へのオマージュとなっています。
試乗車は「コントラストルーフ」というオプションにより、Aピラーとルーフがブラックとなり、よりスポーティな印象に。前後ライトはLEDが標準装備となっていて、リアターンランプはいわゆる“流れるウィンカー”となっています。
インテリアではセンターのモニターや空調などのスイッチ類がドライバー側を向いていて、運転に集中しやすくなっています。ぐっと先進感が増すバーチャルコックピットとMMIナビゲーションシステムは共にオプション扱いとなりますが、一度経験すれば装着したくなる装備でしょう。
フロントシートは座面長も十分で、183cmの編集でも窮屈さはありません。よりホールド性が欲しければ、上位グレード「35 TFSI Sライン」にはスポーツシートが標準で装備されています。
後席は先代に比べてホイールベースが95mm伸ばされていることもあり、大人が我慢することなく余裕で座ることができます。ラゲッジも先代より65リッター増えているので、宿泊を伴うロングドライブでも躊躇する必要はなさそうです。
走り出すと、最高出力110kW(150ps)で、最大トルク250Nmを1500rpm~3500rpmという低回転域から発生させる1.5リッター直列4気筒ターボエンジンは、コンパクトなボディに必要にして十分な印象。
今回の試乗コースでは体感する機会はありませんでしたが、高速道路を巡航するようなエンジン負荷が低い状況で2気筒を休止させる気筒休止システム(COD)も搭載されているので、例えばワインディングの行き帰りの燃費向上も期待できそうです。
車両本体価格365万円で絶対性能的にはちょっとスポーティなコンパクトカーという位置づけではありますが、エクステリア、インテリアのスポーティなスタイリングと、アウディらしい高いクオリティに納得できるならば、オーナーの所有欲を満たしてくれるバランスの取れたコンパクトカーと言えるでしょう。
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