標高4300mの過酷ヒル パイクスピークを報告!
掲載 更新 carview! 文:飯田 裕子/写真:横浜ゴム株式会社
掲載 更新 carview! 文:飯田 裕子/写真:横浜ゴム株式会社
そもそもEVで20kmものコースを、しかも4300メートルという高所にあるゴールを目指して駆け上がりきれるのだろうか…。EVはガソリン車と違って空気を必要としないため、高所に向かっていっても動力が低下することはないのだが。
しかし昨年はコースレコードを目指すどころか、完走を目指さざるを得なかったそうだ。山坂がたとえ急であってもバッテリーの燃費ならぬ電費に問題はなかったという。SANYO製のリチウムイオンバッテリーは容量的に20分間程度の全開走行なら可能だそうだ。問題だったのはモーターで、昨年は市販されている最も性能の良いものを選んだところ、容量が小さすぎてすぐにオーバーヒート状態になってしまったのだった。
今年はアメリカのACプロパルジョンがこのEVレース参戦プロジェクトに賛同してくれたことで体制も万全。全開で頂上まで走れるだろうと思いきや、レース当日の後半にまたしてもモーターの温度がリミットに達してしまい我慢の走行を強いられることとなってしまった。レース当日は予想以上に気温が高く、モーターの発熱を早めたようだ。
しかし速い。ポルシェターボとぜひ勝負してみてもらいたいほど速い。音が無いなどというのも大きな間違いだ。モーター音は速度が増すに連れキーンという高音を強めていく。そしてその速さは正に電気的だ。瞬発力がそのまま速さになる。独特の動力音とともに味わう速さは笑ってしまうほどで、一見の価値がある。
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