SLKに21年ぶりのMT 走るとやっぱり楽しい!
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:菊池 貴之
コクピットに座るとおお! 単純に懐かしくフロアから生えているモノに感慨を憶える。私が乗ったMTのメルセデスと言えば、90年代初頭に乗った190E2.3-16がおそらく最後。あの時は意外にも長めのシフトストロークで、当時スコスコ小気味よく入るショートストロークの国産MTに慣れ切っていた私は少しガッカリしたが、馴れるとその大仰さがまた良かった。
「ガリッ」などとは言わないが、ギアとギアをちゃんとかみ合わせて動力を伝えているフィールがあり運転してる感はタップリ。
ところがSLKのそれは見た目からして明らかにショートストロークでノブも小さめ。1速から6速のダブルHのパターン図も控えめで、実際の操作感もそうだった。
国産の軽にも負けない軽さのクラッチを踏み、1速に入れると挿入感はあっさり。あっけなく、なおかつショートストローク気味に確実に入る。昔のホンダ・ビートほどではないけど、それにかなり近いイージーさ。
クラッチを繋ぐと、27.5kgmの最大トルクを1800rpmで発揮する1.8リッター直噴ターボだけあって、これまたエンストの可能性すら感じさせない。最近のダウンサイジング系ターボにはこういう恩恵もあるのだ。
最もこのエンジンはMTで乗ったからといって特別滑らかさが増すわけではない。逆にバイブレーションが増える部分もあって、シンプルに上質さを求めるならやはりメルセデス自慢の7Gトロニックだ。
エンジンそのものも低回転トルクが豊かゆえ回さなくていい部分もあるが、特別上までビュンビュン回るスポーツユニットではない。音の良さもほどほどだ。
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