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SL65AMGブラックシリーズ×清水和夫 前編!

パワーウエイトレシオは2.79kg/hp!

カーボンを使った軽量化が大幅なコスト増の原因だが、カーボンを使わないと、マイナス250Kgは達成できなかったはずだ。その価値をどう判断するのか。さて、エンジンはV12ツインターボをチューニングし、670馬力・1000Nmのパワーとトルクを発生している。 5速ギアボックスが耐えるなら、700馬力・1200Nmも可能であったという。ギアボックスの耐久性でエンジンパワーが決められた。 さて、SLのお家芸である電動ハードトップは使えない。SLブラックシリーズにはサイドエアバッグ付きのアメリカ仕様と、軽量化を優先した欧州仕様が用意されているが、その差は100kg。欧州仕様はノーマルのSL65AMGに対してマイナス250kgの軽量化を果たしている。

5980ccのV12気筒は三つのバブルを持つSOHC。吸気バブル二つと一つの排気バブルを持つエンジンだ。このチューニングされたV12ツインターボは1500回転で650Nmのトルクを発生し、最大トルク1000Nmは2200回転でピークを迎える。0-100km/hの加速性能はなんと3.8秒と俊足ぶりを発揮。時速200km/hに要する時間はわずか11秒で、最高速度は320km/hだが、このスピードはリミッターで決められている。もしリミッターがなければ、計算上では350km/hを超えるかもしれない。軽量化ボディとこの強烈なパワープラントのコンビネーションはパワーウェイトレシオが2.79kg/hpと驚くべきポテンシャルを持っている。タイヤは20インチを履くが、大きなオーバーフェンダーにすっぽりと格納されている。

このマシンのステアリングを握りながら、サンフランシスコから一路ラグナセカサーキットまで移動した。ここでは世界一怖い「コークスクリュー」というコーナーが待ち受けている。670馬力でラグナセカを攻めるとどうなるのだろうか…。

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