新6シリーズ カブリオレ 国内試乗で徹底解析
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
今では多くのオープンモデルが、メンテナンス性や防犯対策、さらにはクローズ時の静粛性を求めて、幌(ソフトトップ)ではなくハードトップ型のオープン形式を採用するが、6シリーズはこの流れに今回も乗らなかった。改めて6シリーズだけは幌のオープン形式を採用し続けて欲しいと思う。左右後端が突き出た独特の形状をもつエレガントな幌のデザインは、それほどまでにみごとだ。
幌の静粛性能の高さにも驚いた。試乗中には何度も、ハードトップに乗っている錯覚を抱いたほどだ。車内への走行音の侵入が少なく、オーディオがクリアに聞こえる。おそらく骨格を含めた幌全体の剛性が上がった効果だと思うが、この静粛性ならハードトップでなくても良いと思える。
高い剛性のおかげで、トランクが大きく跳ね上がって幌を格納するオープン動作が、40km/h以下ならいつでも可能になった。所要時間はオープンが19秒、クローズが24秒。その場の気分で気軽にオープン&クローズできる高い実用性が魅力だ。
内装の作りにも触れておきたい。先代モデルも豪華でセンタークラスターがドライバー側を向いたドライバーオリエンテッドなものとなっていたが、さらに洗練された。10.2インチの大型センターモニターや上質なレザーシートは当然として、各所にアルミ素材を使い、落ち着いた高級感が漂うなかにスポーツ性を共存させている。運転に必要なシフトレバーやスイッチ類などはすべて手の届く場所にあり、まさにコクピットと表現したくなる構成だ。シートに座るとこれはドライバーの為にすべてを作り込んだクルマでは? と思えて来る。
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