メルセデス・ベンツEQAに試乗 EQブランドのエントリーモデルの走りは?
掲載 更新 carview! 文:編集部/写真:小林 俊樹 51
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ドライブモードをコンフォートでスタートします。GLAと同じプラットフォームで20インチというパッケージから、軽やかでスポーティ、高速ではフラットで低速はギャップで跳ねる、などの動きをイメージしていましたが、2トン弱の車重と工夫されたモーターの搭載方法の恩恵もあってか、低速でも荒れた路面や細かいギャップを上手くいなし、大きなアンジュレーションを通過しない限り、メルセデスらしい快適でフラットな乗り味を持っている印象です。レーダーセーフティのアクティブステアリングアシスト(高機能なレーンキープ)やACCをオンにしたドライブは、静かで長距離でも疲労の少ない移動ができそうです。リアシートはヘッドクリアランスは確保されていますが、床下にバッテリーを搭載しているためフロアが高く、足が上がる着座姿勢になるため、近距離移動向きかもしれません。ラゲッジスペースもGLAよりトランクフロアが上がっているため、日常使いに支障は無いレベルかもしれませんが、上下方向が少々狭くなっています。
ドライブモードをエコに設定すると、アクセルレスポンスは緩やかで電費効率を重視した運転向きになり、スポーツに設定すると鋭いレスポンスで何時でもダッシュできるBEVらしい走りができます。また、各モードで変化するAMGラインの可変ダンパーが、低速での快適な乗り心地と、高速域のダンピングの効いたフラットな走りに貢献していると感じました。
減速時はパドルシフトによって、アクセルオフ時の回生ブレーキの強さを、「D+」(コースティング)「D」、(軽度の回生ブレーキ)、「D-」(中程度の回生ブレーキ)、「D--」(強度の回生ブレーキ)、「D Auto」(前走車との車間距離、登坂・降坂などの道路状況を加味した、最適な強度の回生ブレーキ)と5段階の調整ができ、好みの減速を得ることができます。「D Auto」は、多少慣れが必要かもしれませんが、便利な減速モードとして使える印象でした。ブレーキのタッチは、ほかのメルセデスベンツのモデルと比べると、はじめは自分の減速感覚と車両の減速Gがズレる場面がありましたが、慣れれば狙った停止線上に止められるイメージです。
EQAはメルセデス・ベンツ日本が展開するEQブランドの第2弾として、戦略的なサイズと価格で日本国内に導入されました。GLAベースのBEVですので内外装デザインは見慣れている印象もありますが、航続距離の長さや走りの質感は、補助金を含めた価格とともに、先日国内発表があったアリアなど、既に同価格帯のBEVの購入を検討していたり、近くに充電施設のあるユーザーのファーストカーとしても検討する価値がありそうです。
続々と発表が噂されている、メルセデス・ベンツのEQブランドの今後のラインナップ拡充にも期待です。
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