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勤勉マジメな北方思考とテキトーな南方思考の使い分けが安全運転の秘訣!?

勤勉マジメな北方思考とテキトーな南方思考の使い分けが安全運転の秘訣!?

イラスト:いらすとや

北方思考と南方思考とを行き来できる柔軟さが安全運転の秘訣

筆者が推奨したいのは、日本人ドライバーに多いマジメな北方民気質から、言ってはなんだがお気楽な南方民気質への一時的な「変身」である。

「がんばって早起きした。大マジメにかなり早めに出発した。でも、ダメだった」というような日はたまにある。その際に「ムキーッ!」と憤慨するのではなく、「ま、しょうがねえか」とアッサリあきらめるのだ。

世の中には「一刻を争う職業」についてらっしゃる人もいる。救命医や消防士さん、ヤバいガス漏れを修理する東京ガスの人、おまわりさん、自衛官や海上保安庁の人、緊急輸血用の血液を運ぶ人――等々がそれに該当するだろうか。

だが筆者を含む「たいていの人」の業務内容には、そこまでの緊急性なんてないものだ。自分がミーティングに遅刻したところで、原稿の入稿スケジュールに穴を開けたところで、実は大した影響などない。や、影響なくもないのだろうが、別に誰かが死ぬわけでもない。自分がいなくても、地球は回るのだ。

……という観点に基づき、「こりゃダメだ、ほぼ確実に遅刻だわ」と判明した瞬間から、普段の勤勉でマジメな自分をあえて放棄する。そして「すんません! ●分ほど遅れます!」みたいな連絡をしかるべき各位へ確実に入れたのち、自分にこう言い聞かせながらの~んびりと運転するのだ。

「ま、しょうがない。そして、オレがいなくたって地球は回る」

そうやって南方気分(?)にひたりながらゆっくりと確実・安全に現地入りしたのち、即座にいつもどおりの勤勉マジメ系に戻る。

この、北方と南方とを自由に行き来できる心のしなやかさが、安全なる自動車運行の秘訣のひとつではないかと、筆者はにらんでいるのだ。

(ジャーナリストコラム 文:伊達軍曹)
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伊達軍曹(だて ぐんそう):自動車コラムニスト
外資系消費財メーカー勤務を経て自動車メディア業界に転身。「IMPORTカーセンサー」編集デスクなどを歴任後、独自の着眼点から自動車にまつわるあれこれを論じる異色コラムニストとして、大手メディア多数で活動中。

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