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ゴルフVI第2弾、河口まなぶ。未来を占う1台!

再び自動車の価値観を改革するだろう

ゴルフVIの商品としての印象をまとめると、「こんなもの出されたら日本車はヤバい」と思える高レベル。確かにゴルフVの登場に比べると、強烈なインパクトはない。

だが日本市場でゴルフV前期型を購入した人に対し買い替えを促す魅力が存分に備わるし、Vよりさらに高い総合力は、日本車から買い替えを考える人に大きな魅力として映る。そう考えると短期的にはサバイバルできる実力のある商品といえる。

ただそれでも中期的に考えた場合、VWは満足しないはず。特にCO2排出量の低減、2012年120g/kmの取り決めを考えると「まだ足りない」のが真意。これに関しては既に発表された99g/kmのディーゼルであるブルーモーションやプラグインハイブリッドであるツインドライブの市販化で、我々をさらに強く納得させる必要がある。

またゴルフVIには新エンジンの1.2リッター直噴ターボが加わると伝え聞くが、これも将来の立ち位置を考えた時には重要なものだ。1.2リッター・ターボはCO2排出量をさらに低減するだろうが、同時に動力性能的に満足できるものなら主役となる可能性もある。すると現状でも1.4リッターのTSIで既にシフトし始めた車格やボディサイズと排気量の関係性が完全崩壊し、一層新たな価値観が確立されるだろう。

そうして次期型にバトンを渡す時、ゴルフは再び世界の基準はもちろん、自動車の価値観を改革するだろう。それがゴルフを名乗るクルマか否かは判らないが、僕は少なくともゴルフの名は捨てず、新たな時代に相応しいクルマに生まれ変わるのではないかと思う。

なぜならVWゴルフとは常に時代のド真ん中にある最善のプロダクトながら、人々の価値観を変えてきた歴史を持つからだ。事実ゴルフVはVIにバトンタッチする前、既にゴルフ・クラスの自動車なら1.4リッターで十分と思わせる新たな価値観を提案し、我々も認知どころか賞賛している。さらに今後は1.2リッター直噴ターボがその価値を一層押し進めようとしている。

ならば長期的な目で見て時代が変わり、例えば電気駆動となり形態が変わっても、それがゴルフと呼ばれる時代の主役になるのだろうと、僕は思うのである。

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