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ゴルフVI第2弾、河口まなぶ。未来を占う1台!

象徴的なのは静粛性の向上

インテリアは再構築により居心地を改善。パッケージもシートポジションも不変だがダッシュボードやドアトリムの見切り処理を滑らかにし、ステアリングのチルト角も若干変え、以前より自然な乗車感覚を生む。その上ダッシュボードはシボも細かなソフトタッチとし、スイッチひとつにもクロームパーツを配し上級のパサート並みの質感を達成。再びライバルを引き離す世界基準となった。

そして象徴的なのは静粛性の向上。フロントガラスには高級車で採用する防音フィルムを挟み込んだ上に厚みを増したものを用い、ウェザーストリップやシールといった遮断部分を二重構造化。併せて操作系のあらゆる部分に遮音材をおごり、メカノイズも元から遮断する工夫を凝らす。結果生まれたのはディーゼル・エンジン搭載車でもディーゼルをほぼ感じさせないほどの静けさだ。

見た目が良く、質感が高く、静粛性も高い…それを低コストで実現した辺りに、どこぞの巨大メーカーの影がチラつく。しかもこれらはユーザーがクルマの魅力を感じやすい重要な部分。そこには「売れるクルマ」への強烈な意識を感じずにいられない。

ならば走りはどうか? これはもう言うに及ばず。ゴルフVの高評価を受け継いだ上で、試乗車はオプション採用となるアダプティブシャシーコントロール「DCC」を装着して抜群の乗り心地とハンドリングの両立を見せた。電子制御可変ダンパーはメカサスよりソフトなスプリングが使えるため、17インチでも心地よく、16インチならまろやかなことこの上ない。その上電動パワステはリファインされ、一層優れた感触とともにこれまで以上の高い接地感を伝え安心感も増した。

エンジンは従来のEA111型1.4リッター直噴ターボ(122ps)と出力をわずかに低めた1.4リッター直噴スーパーチャージャーターボ(160ps)でともに7速DSGを与える。印象は現行同様、小排気量を感じぬ力強さと気持ち良さながら環境負担も少ない爽やかな印象だ。燃費性能およびCO2排出量はともに6.0L/100kmと139g/kmへ向上(122psと160psが同じ性能という点にも注目)したがこれは欧州仕様2ドアの数値。日本仕様は5ドアかつ装備充実で重量が増すが環境性能は向上するはずだ。

つまり走りは万全となった。その上に先の静粛性の高さが加わるから理想的なドライブフィール。この点も世界基準を塗り替えた。

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