日産スカイラインクロスオーバーに試乗!
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:篠原 晃一
動力性能はセダンより車重が嵩むにも関わらず十分な余裕を感じさせ、痛痒を感じさせない。それどころかむしろ好印象と思えたのはセダンのようにスロットルの初期応答が敏感過ぎず、リニアな立ち上がり感を得られることである。元よりトルクはあるのだから、上質に感じられるこの味付けは正解だ。
快適性の高さも、その上質感を後押ししている。セダンより余裕あるストローク感がもたらすしっとりした味付けはシリーズ中ベスト。総じてゆったり流すのが気持ち良いクルマに仕上がっている。
それでいて、エンジンはただトルキーなだけでなく踏み込めば7500rpmまでキッチリ回り切る豪放ぶりも併せ持っている。遮音の仕方が違っているのだろう。上々の静粛性を実現しているのも嬉しい。
フットワークは、背が高いだけに敏捷性は抑えられていて、中立位置から舵角にして左右30度くらいまでの反応は鈍め。レーンチェンジなどの際には、ちょっとリニアリティを欠く感がある。しかしその先の反応には素性の良さが表れていて、速いペースで流すような場面では気持ちの良いレスポンスを味わえる。ただし調子に乗ると最後は強めのアンダーステア、更には重心の高さから来る揺り返しもあるので、注意が必要だ。
しかし全体的に見れば、運転しやすさ、穏やかな運転感覚ともども悪くない。スカイラインの名を持つクロスオーバーとして上々の運転感覚に仕上げられていると言えるだろう。
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