河口まなぶも胸キュン! Fiat500 1.2POPに試乗
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:齋藤 正
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:齋藤 正
だからむしろ、買うならポップ! と僕は声を大にして言いたいのだ。ならば1.2リッターエンジンの走りはどうなのか? チンクには他に1.4リッターエンジン搭載車があり、当然そちらの方が性能的にゆとりがあるわけだが、実は僕、このクルマを現地での国際試乗会で初めて乗った時から、1.2リッターの方がいい! と思っていた。
確かに1.4リッターの方が力があるのだけど、比べると上まで回して気持よいのは1.2リッター。なぜか不思議と高回転での吹け上がりがいい。最高出力はわずか60ps、最大トルクも10.4kgmと数値もカワイイが、車重は980kgとシリーズ中最も軽量なため、普段使いで不足は感じない。確かに首都高などでは、正直もう少しパワーが欲しい! と思える瞬間もなくはないが、では絶対に必要かと聞かれると決してイエスではない。これで十分、いや、実はこれが満足できる数値でもある。最高出力や最大トルクや0-100km/h加速から開放された世界はむしろ、動力性能というものをリアルに体感できる世界だともいえる。
それに、確かに瞬間的な物足りなさを感じるシーンはあったものの、それは時たまの話。2日間試乗している中で、決定的な不足は感じなかったし、このくらいの力でトコトコ、のんびり走るのも悪くない、と思った。
しかもエンジンが非力だからこそ、回した時でも安全・安心とともに、ホットハッチでもないのになぜ? と思える痛快さを感じられるのもチンクらしい魅力のひとつ。それに1.2リッターなら、回した時、といっても社会に負荷をそれほど多くかけていない点で気持も軽いわけだ。
ちなみに10・15モード燃費性能は15.6km/リッター。ただし輸入車の場合は、ほとんどが実用で10・15モード燃費値以上を達成できる。そう考えるとチンク、楽しく気持ちよく時に痛快! な上に、実際にもエコなのだから、ある意味ハイブリッドなんかよりも全然気持は軽い、のだ。
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