【中国のテスラ】こと急成長ブランド「ニオ」に乗った。驚きの新機能“交換式バッテリー”はアリかナシか?
掲載 carview! 文:Kimura Office 34
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ホイールベースが2.62mと比較的長いためキャビンは広々としており、トランク容量も404リッターと余裕がある。使いやすい形状のフロントトランクは92リッターも収納可能だ。
各座席の下にも収納スペースが用意されているので、後席はちょっと窮屈だが、小柄であれば大人全員の荷物と共に無理なくロングドライブできるだろう。
後輪を駆動するモーターの出力は143PS/最大トルクは200Nmで、0-100km/hは8.1秒、最高速度は150km/hに達する。主に市街地交通で使用される小型車としては、必要にして十分な性能で全く問題がない。
EVとしての俊敏さはもちろん、リア駆動のお陰でステアリングの操舵角を大きく取れるために狭い道でもUターンが可能だ。この辺りはちょっとホンダeに似ている。ドライブペダルの回生による減速度は強めで、いわゆるワンペダルドライブを可能にする。
ADAS(先進運転支援システム)も充実しているが、慣れない中国の道路状況では自動追い越しやオートパーキングに感心した。
ただし搭載されているバッテリーのネット容量は41.2kWhと小さめで、航続距離はWLTPで330kmとちょっと心もとなく、シティコミューターとしての割り切りが必要だろう。
充電時間はDC急速充電では30分で80%まで可能である。実はニオは中国で970か所、欧州では59か所、全世界で3201か所の電池交換システムネットワーク(パワースワップ・ステーション)を構築しており、そこでは3分で新しい電池と交換することができる。このファイヤーフライにもその交換システムが搭載されており、機が熟せばこの恩恵を受けることも可能というわけだ。
ただしこのパワースワップ・ステーションの建設価格はおよそ2千万円と、通常の充電ステーションと比べると10倍もする。その投資を考えると、もし航続距離が長く充電時間が短い全個体電池などが実用化されたときには無用の長物となる可能性もある。
このファイヤーフライの中国での価格はおよそ12万人民元、日本円では約240万円と激安で、日本で例えると日産「サクラ」をわずかに下回るほどだ。
>>【中国のテスラ】ニオのファイヤーフライやEP9の内外装を画像で見る
欧州ではすでにこのように中国製BEVが市場に出回っており、現地自動車メーカーはもちろんユーザーの目も肥えてきている。同様に充電インフラも年々充実してきている。
一方、日本では国産、輸入車を問わずBEVに対してほぼ無菌状態で、新車販売におけるBEVのシェアはわずか1%台と低迷している。日本市場は交通機関、乗用車からの温室効果ガスの削減を将来的にどのように行うのか? 国際環境社会からのガラパゴス化が心配である。
(終わり)
(写真:小鵬汽車(シャオペン)、 理想汽車(リオート)、蔚来汽車(ニオ))
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