ベンツSクラスの新顔 S400ハイブリッド試乗

メルセデスのハイブリッドファミリー

メルセデスのもう一つのハイブリッドシステムは大型SUV用に開発されたフル・ハイブリッド。アメリカのSUVとして人気があるMLクラス「450BlueHYBRID」に搭載している。

「S400ハイブリッド」と同じ3.5リッターのガソリン・エンジンと2モーターを組み合わせているが、電気モーターは2つ搭載し、 その分バッテリー容量も増やしている。しかし、大きなバッテリーにリチウムイオンはコストや安全性の面で相応しくないので、ニッケル水素を使う。

その最大出力は250kW、最大トルクは480Nmと充分なパフォーマンスだ。気になる燃費は7.7L/100km（13km/L）（EU混合モード）。CO2換算では185g/km。

さらに、メルセデスはディーゼル・ハイブリッドも来年には実用化させる計画だ。すでに発表されている資料では新開発の2.2リッターのディーゼルエンジンと1モーターを組み合わせた「C300BlueTechHYBRID」は0-100km/h加速が7.2秒と速いが、CO2排出量はなんと122gと驚くほど低い。

メルセデスはディーゼル・ハイブリッドを「BlueTechHYBRID」と呼びガソリン・ハイブリッドを「BlueHYBRID」と呼ぶことにしている。このようにガソリンとディーゼルエンジンの両方にハイブリッドを持っているのはメルセデスだけだ。すでに日本でも市販されているスマートのマイクロ・ハイブリッドまで含めると、ハイブリッドの多様化をしっかりと見ることができる。