ベンツSクラスの新顔 S400ハイブリッド試乗

S400ハイブリッドのメカニズム

始まったばかりのメルセデスのハイブリッド戦略はその先兵がSクラスのガソリン・ハイブリッド「S400 ハイブリッド」だ。3.5リッターのガソリン・エンジンに1モーターをギアボックスに収めるタイプで、エンジンはプリウスと同じようにアトキンソン・サイクルを持つ。しかし、電気モーターは1つのいわゆるマイルドタイプなので、EV走行はできない。あくまでも「アイドルストップと回生ブレーキとモーターアシスト機能」が加わるのだ。

しかしこのハイブリッドにはコンパクトなリチウムイオン・バッテリーがエンジンルームに収まる。実際の加速はエンジンと最大トルク160Nmのモーターでパワーブーストすることが可能。ギア・ボックスはメルセデスのオリジナルの7速トルコンATが使われる。スペックを見てみると、最高出力は220kW最大トルクは375Nm。気になる燃費は7.9L/100km（12.6km/L）（EU混合モード）。

CO2換算では190g/km。大きなSクラスのボディを0-100km/h加速でわずか7.3秒で走らせるパフォーマンスは立派だ。ハイブリッドと言ってもレクサスLS600hのようなフルハイブリッドではないのでトランクは犠牲になっていないし、重さのハンディはわずか75kgと軽い。