【真相】「輸出優先でトヨタ車が買えない」は本当？ 数値で分析するとネットの意見とは異なる意外な結果に

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輸出台数はむしろ減少しているという“事実”

ある業界関係者は、「トヨタが国内市場をないがしろにしているということはない」としたうえで、次のように続けます。

「たしかに、近年は極度の円安基調が続いており、トヨタをはじめとする輸出企業にとって追い風が吹いていることは事実です。

ただ、為替の動きに合わせてフレキシブルに生産・供給体制を変えられるほど、自動車メーカーの工場は柔軟ではありません。また、船便の確保や輸出先での検査体制の構築なども、調整には相応の時間を要します。

これは、『最近は円安だから海外向けの生産を増やす』ということは、基本的には不可能であることを意味します。

実際、トヨタおよびレクサスの輸出台数を見ると、コロナ禍以前の2019年が210万3639台であったのに対し、2024年は189万6940台とむしろ減少しています。

それ以外の年を見ても、トヨタおよびレクサスの輸出台数は180万台前後に落ち着いており、為替の動きとは連動しているわけではありません。

つまり、『最近のトヨタは輸出を優先している』というのは、根拠のないただの憶測と言えます」