事故ったらどうなる…？ 話題の電動キックボードの保険について保険会社に聞いてみた

写真提供：アフロ

電動キックボード側が任意保険未加入だったら？

——仮に電動キックボードに乗った相手方に過失があって、かつ相手方が任意保険未加入だった場合、どのような事態になることが想定されますか？

「自賠責保険の補償対象外であるお客さまのお車の損害等について、相手方から十分な損害賠償を受けられない可能性があります。ご自身や同乗者の方のケガ等については、お客さまご自身が加入している自動車保険に人身傷害保険をセットすることで補償されます。」

——クルマの損害が十分に補償されないとしたら泣ける話ですね。といっても、こちらがクルマで相手が電動キックボードだと、そこまで大きな傷はつかないかもしれませんが。それに備えるには、車両保険に入ったほうがいいということでしょうか？

「事故の相手方に過失がある場合は、相手方から損害賠償を受けられる可能性がありますが、ご自身の過失割合分は相手方から損害賠償を受けられません。そこで車両保険をセットいただくことで、ご自身のお車の損害に備えることができます。ご自身の車両保険から保険金が支払われると、次年度のノンフリート等級が下がってしまいますが、「車両保険の無過失事故に関する特約」をセットしている場合、ご自身に過失がなく所定の条件を満たすときは、車両保険金をお支払いした際もノンフリート等級が下がりません」

——なるほど。ちなみに過失割合をはっきりさせるために、やっぱりドライブレコーダーって付けておいた方がいいと思われますか？

「はい、事故当初から当事者双方の言い分が食い違っている場合で、目撃者がいないときには、ドライブレコーダーの客観的な記録は、非常に有力な証拠となりますので、有益だと思います」

——免許不要としたことで電動キックボードは割と交通マナーを守らない人も一定数いるのではないかという懸念も一般的にあると思います。守らないというか、そもそも一方通行、一時停止、二段階右折などの法令をちゃんと理解しないまま乗っている人もいるのではないかと。そういったフワっとした認識のまま電動キックボードに乗って事故を起こした場合、過失割合への影響ってあるものなんでしょうか？

「事故の処理については、法律やルールを知っていたかはあまり問題になりませんので、過失割合への影響はありません。ですが、そういう方が運転されているということで被害者感情を逆なですることにはなると思います」

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