最新スーパーカーのキーワードは“加速性能と自動運転性能”になっていた？

メルセデスAMG E63 S 4マチック+（写真：ダイムラーAG）

ドリフトモード搭載のAMG、低重心のテスラ

両者の共通点は速さだけではなく、巨大なトルクを路面に伝達するために駆動方式はどちらも四駆になっている。

AMG E63 Sはエンジン・ギアボックス・トランスファー・プロペラシャフト等々、複雑なメカニズムを持っている。850Nmという巨大なトルクは4つのタイヤに分散するのが賢明だ。コンピューターで前後と左右（後輪）のタイヤにトルクを最適化して分散する。リヤタイヤの駆動だけで走るモードが備わっているが、これは限定された場所でドリフトを楽しむためのものだ。リヤデフは左右のタイヤの駆動トルクを可変するベクタリング機能を装備し、コーナーで曲がりやすくすることもできる。前後左右のトルク配分を連続で可変できるのが売りだ。

テスラ モデル Sも巨大なトルクを発生するが、こちらも4つのタイヤに分散するので安定性は高い。前後のモーターで駆動するから、メカニズム的にはエンジン車よりもシンプルだ。そのため、EVの四駆のほうが軽く作れると思ったが、実際は巨大なバッテリーを搭載するので重量は重い。しかし、バッテリーが低い位置に搭載されているので、走行安定性は見た目以上に高い。モデル Sはドリフトモードを持っていないが、ハンドリングはスポーティだ。