販売好調のノートオーラに試乗。価格も質感も高い内外装だが走りで気になった点とは?
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:小林 俊樹 133
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ノートでも発進加速、中間加速ともに十分な力強さを感じさせ、実用域でパワー不足を感じる場面はないが、オーラはもう一段力強い。アクセルペダルを踏み増せばどこからでもグイッと加速する。変速しないe-POWERには、AT車のうざいキックダウンもなければ、CVT車にありがちなラバーバンドフィール(エンジンの回転だけが先に上がり、遅れて加速すること)もなく、EV同様シームレスに加減速する。モーター駆動ならではの応答性の高さが心地よい。過去二度試乗し、いずれも実燃費は21km/L程度だった。
回生によってアクセルを戻した際に立ち上がる強い減速Gも、モーター駆動のもうひとつの特徴だ。ドライブモードでスポーツかエコを選べばその特性を利用することができる。いわゆるワンペダルドライブというやつで、ペダル踏み換え頻度が減り、慣れれば加減速の繰り返しとなる市街地などで非常に便利だ。ノート及びオーラの減速Gは先代ノートやキックスに比べ、穏やかに立ち上がるように思えた。ドライバーが心地よい、運転しやすいと感じる減速Gの立ち上がり方は人それぞれで絶対的な正解はないが、多くの人がちょうどよいと感じる最大公約数的な制御を入れているのだろう。
第2世代e-POWERには荒れた路面で積極的にエンジンをかけて発電するという制御が加わった。どうせ悪路でロードノイズと振動が発生するなら、その隙に積極的に発電してエンジンの音と振動を隠してしまおうというアイデアだ。今回、初めてそれを実感できた。千葉の田舎道を40km/h前後で巡航中、メーターに表示されるバッテリー残量が4分の3あったにもかかわらずエンジンがかかった。このタイミングでかかるのは珍しいなと感じた瞬間、舗装が悪い区間を走行していることに気づき、思わず「これかー」と発してしまった。
ただ、路面がよくない区間でやや気になる点も見つかった。40~60km/hあたりで不整路面に差し掛かると、車体が結構バタバタとハーシュネスを伝えてくるのだ。また路面の凹凸によって発生するピッチングも、もう少しソフトに丸めて伝えてほしい。高速巡航中の直進安定性が高く、ステアリングを切った際のロールもよくコントロールされているだけに、このあたりの振る舞いが改善されれば、より堂々とノートよりも高いお代をいただくことができると思う。
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