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進化&複雑化する自動車テクノロジー、「用語」について考えてみた

進化&複雑化する自動車テクノロジー、「用語」について考えてみた

エレクトロニックスタビリティプログラム(Electronic Stability Program)の解説図(写真:メルセデス・ベンツ)

誰のためのテクノロジーか

昨年すべての乗用車に装着が義務付けられた(実際にはそれ以前にほぼすべての乗用車に備わっていた)横滑り防止装置にも、さまざまな呼び方がある。いち早く実用化したメルセデス・ベンツはESP(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)と名付け、その後各社がVSC(ヴィークル・スタビリティ・コントロール)、VSA(ヴィークル・スタビリティ・アシスト)、VDC(ヴィークル・ダイナミクス・コントロール)などの呼称を使用している。ブレーキサプライヤーの日本法人大手3社は「ESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)普及委員会」を立ち上げ、国内での呼称を「ESC」に統一することを提唱している。

そりゃメーカー、サプライヤーは、自分たちがつくったシステムを、自分たちがつけた名前で呼びたいだろう。それぞれの呼び方はあってよい。けれど、同じような目的の、同じような結果を得られるシステムに統一した呼び方があったほうが、ユーザーにとってはありがたいはずだ。

役所がとりまとめに動くのを待ってもよいが、影響力のある自動車メディアが集まって、わかりやすく、曖昧でない統一した名称を協議し決め、普及に努めるべきではないだろうか。メディアだって片手で競い、もう片手で握手だ。何かを伝えるだけでなく提案するのもメディアの役割のはずだ。

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