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河口まなぶiQ公道試乗 未来へ繋がる新価値が!

僕らの最後の砦

つまりiQは、その小ささをして、軽自動車や5ヴィッツ・クラスと比較されるクルマではなく、それらとは全く異なるクルマ、という価値観を植え付けるための異色作だ。

さらに突っ込んでおけば、欧州で急務のCO2排出量取り決めが日本でも展開される可能性もある(さらに違う指標になる可能性もあるが)。将来的にそうした状況を迎えた時、自動車は確実に今よりもさらに小さく軽く作ることが重要となり、その上で従来のコンパクトカーや軽自動車で実現された室内空間と同等を手に入れる必要がでてくる。すると俄然、iQで提案した新価値が意味のあるものに昇華するだろう。またさらにハイブリッドやその発展系である電気駆動等を考えた時、iQそのものや発展版への搭載を考えない理由もないだろう。そうした諸々を考えた時、iQというクルマに秘められた可能性や発展性を想わずにいられない。

同時にいま、自動車の危機は急速に拡大している。ほんの1年前、我々は日産GT-Rに心底夢中になれた。プロトの時から話題をさらい、昨年のモーターショーでの発表以降「たかが1台のクルマが世界中の目を惹きつけ」「圧倒的なパフォーマンスと存在感を放ち」「世界に誇るジャパン・オリジナルとして君臨した」という事実はまさに「功績」といえるし、後々まで語り継がれる神話であり伝説だといえる。

しかしあれからわずか1年で、世界はすっかり変わり我々のマインドは急速に変化した。つまりガソリン価格が一服したとはいえ、以前のように価格を気にしないことはないし、それを使う時も以前のように無意識にアクセルを踏める人は少ないだろう。

そう考えるとGT-Rの功績はあまりに大きいもの「だった」と、遠い昔のことにも思えてしまう。まだもう少し時間的な猶予はあるけれど、少なくとも僕はそこに、以前と同じような夢と憧れの感覚だけで注目できそうにない。寂しいことではあるが、そういう時代の足音が確かに聞こえてくる。

確かにiQはGT-Rに比べると全てが圧倒的に地味なクルマだが、時間とともにジワジワと効いてくるに違いないし、華々しさはないながらも異色の存在感は、何かを生む、と思える。

そして僕は、実はそこに、僕らの最後の砦すら含まれているのではないか、と思うのだ。

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