新型911超速レポ後編、マニアもアンチも惚れる
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
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パネメーラでおなじみのクルマのカッコウをしたキーをドア側のスロットに差し込み、古典的にそれを回すとフラット・シックスは瞬時に目覚める。PDKのセレクターをオートマのDへ移動させスタートする。驚いたことに窓を僅かに開けていると海岸からの波の打ち寄せる音が聞こえるほど静かだ。つまり乗用車のレベルと言っても良いほどである。
走り出すと洗練されたノイズ・インシュレーションとシャーシがNVHを効果的に遮断していることに気づく。アメリカ独特の荒れたハイウェイでは特にその効果が現れ、快適な走りを提供する。加えてナビ、アクティブ・クルーズコントロール、オーディオなどカーインフォテイメントも充実しており、ポルシェは2ドア・パナメーラを目指したのかと疑うほどである。これならば本当の意味でオールラウンドに使用できる。
PDKに搭載されているコースティング機能にも言及しておこう。これは負荷の少ないパーシャル領域でクラッチが自動的に切れてニュートラル運転を行うシステムで、およそ100km/h前後ではエンジンはアイドリング状態(700rpm)でするすると回っているだけだ。もちろん踏み込めば即座に回転を合わせ全く違和感なく通常運転に戻ることができる。ポルシェの試算によれば100km走行時におよそ1リッターのガソリンを節約することができるはずだといわれる。同じくPDKに搭載されているアイドリング・ストップ(100km走行でおよそ0.6リッター)以上の効果を得る事ができるというわけだ。
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