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三菱の不正問題にはまだ続きがあるかもしれない。清水和夫が緊急寄稿

プレスリリースに書かれた“謎の説明”

この問題は日産からの指摘を受けて、三菱社内で調査したところ発覚したという。それまでは、デイズも製造は三菱自動車が行っていたので、相互認証していたのだ。しかし、次期型軽自動車の開発は三菱に代わり日産が主体となってNMKVで行うことがすでに決まっていたこともあり、日産も自前で現行型のデータを取り出したところ、届け出ているeKファミリーのJC08モード燃費値が、日産の試験ではどうしても得られなかったのだ。

そこで日産は三菱自動車に対して日産が取ったデータと10%ほど乖離していることを指摘した。だがまっとうなエンジニアなら、タイヤの転がり抵抗と燃費の関係を知らないわけがない。転がり抵抗以外の不正があることは、この時点で想像できたはずだ。

4月20日付けの三菱自動車のWEBサイトのプレスリリースは次のような不可解な説明が書かれている。「その他の国内市場向け車両についても、社内調査の過程で、国内法規で定められたものと異なる試験方法がとられていたことが判明しました。また、状況の重大性を鑑み、海外市場向け車両についても調査を行います。」

※三菱自動車WEBサイト
http://www.mitsubishi-motors.com/publish/pressrelease_jp/corporate/2016/news/detailg420.html

もし、これがクルマのエンジンを制御するプログラムの不正だとしたら、VWのディーゼルと同じ手法が行われていたことになる。大きな不正を隠すために小さな不正を明かした、なんて結末が待っていないといいが。

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