欧州を狙うインフィニティQ30に試乗。日本製プレミアムの弱点とは?
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:日産自動車
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:日産自動車
最後に、ジャパン・プレミアムについてもう少し感じた事を加えておきたい。
インフィニティ、レクサス、アキュラなどの日本勢は、そもそも誕生の成り行きがジャーマン・プレミアムと決定的に違う。「良いモノを作る」のではなくて「利益率の高いモノを作る」という使命から誕生しているからだ。それゆえに「歴史」「国際性」「モータースポーツ」の3分野が欠けているのである。
まず、ダイムラー・ベンツが1886年、BMWが1916年にそれぞれ創立され、数々の伝統的なモデルが存在する一方で、創立わずか30年にも満たない“ぽっと出”には、オーナーの心に訴える、語るべき「歴史」がない。これではエモーションを喚起するのは難しい。
さらに「国際性」だが、プレミアム・ブランドには世界各国で共通の評価、評判が浸透していることが必要だ。たとえばルイ・ヴィトンのバッグはモスクワでも、ロンドンでも、東京でもブランド・イメージは共通である。プレミアム・ブランドは国際的な評価を得ていなければならないのだ。
最後の「モータースポーツ」には社会還元という目的もあるが、それ以上に技術や品質の証明という点で必要である。厳しいコンペティティブな環境で活躍する姿は、短い時間であっても評判を高めることができるのだ。
デザインの問題も残る。これは主観的な問題と片付けられてしまう傾向にあるが、それとは別に、そのブランドに「デザイン」について語れるデザイナーがいるかどうかが問題となる。プレミアムは自らが名乗るのではなくてユーザー/オーナーをはじめとする「他の人達」が決め、評判となって伝わるのである。
インフィニティ、いやジャパン・プレミアムの成功の鍵は、これまで私が語ったところにあるのだと思う。
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