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シトロエンDS3に試乗!感性を直撃する独創性

“愉しさ”の息が長い

試乗したのは「Sport Chic(スポーツ シック)」。1.6リッター直噴ターボに6速MTを組み合わせた仕様で、他にもベースグレードの「Chic」に対して、外装のクロームデコレーション、シート形状、そして17インチのタイヤ&ホイールの装着といった違いがある。

走り出そうとしてオオッと唸ったのは操作系のタッチの気持ち良さだ。ステアリングはしっとりとした操舵感。MTもゴクッと確実な手応えで決まる。いかにも上質なクルマに乗っているんだという感じを、走り出す前から味わえる。静粛性の高さも印象的だ。騒音レベルは先代C3の半分と謳われているが、実際のフィーリングもそれを十分実感させてくれる。

サスペンションは締め上げられていて、のどかな乗り心地のC3とは、まったく違ったキャラクターとなっている。路面が荒れていれば下からの突き上げは入るし、バネ下の重さも感じる。とは言え、そこはさすがシトロエン。あらゆる入力はカドがしっかり丸められているし、うねった路面でも姿勢はピタッとフラットに保たれるから、長い距離を乗っていても疲れは少なそうだ。

硬めの足まわりの恩恵で、ステアリングは小さな舵角でのレスポンスが抜群に良く、狙ったラインに向けてスッと軽快にノーズが追従していく。街中や郊外の一般道でもクルマと一体になれる感覚を楽しめる。一方、そこから先は基本的には安定志向。実は硬いだけでなくジワッと路面を捉えるサスペンションは、リアがどっしりと安定していて、多少無理をしても姿勢を乱すことは無い。

「Sport」を名乗ってはいるが、たとえばMINIのように瞬間ごとの刺激重視ではなく、条件問わず安心して高いパフォーマンスを引き出すことができる、あるいは長い距離でも楽しさが持続する。DS3は、そんな走りに仕立てられていると言えそうだ。

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