低燃費タイヤ「オロジック」の実力が示す未来
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:中野 英幸
なぜ、こんな突拍子もない次世代タイヤを作り出せたのか? オロジックを開発した担当者は、ブリヂストンのF1タイヤを開発・進化させてきた張本人。グリップを稼ぎつつも、耐久性や耐摩耗性が求められ、それでいて転がり抵抗に優れて燃費とストレートスピードの向上が見込め、さらに多少の雨などの環境変化にも強い特性。その上、年ごとに微妙に変化するF1規定が要求されてくる。まさにF1の現場とは究極の性能追求の開発試験場なのだ。その現場から2010年に撤退すると同時に、先入観にとらわれない発想で理想の市販タイヤを求めて生まれたのがオロジックというわけだ。
乗った印象としては、 i3だと正直解りづらい。i3はキャビン全てがカーボンで仕上げられた超低重心設計など、クルマ自体が普通とは大きく違う。だから、通常のタイヤよりもシッカリ感がありハンドル操作への反応が鋭く、カーブでグニャッとつぶれる感じがないが、クルマ自体の効果も大きい。しかし、オロジックはそれ専用の造りをクルマに施したうえで履いているタイヤなので、この印象がオロジックの特徴と捉えても良いはず。ちなみに気になる要素を強いて挙げれば、グリップ限界は高いが、タイヤの滑り出しが若干唐突なことくらいだ。
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