「アメリカで軽トラが人気!」に見る“日本凄い”説のバカバカしさ。農家の下駄は本当にブレーク中?
掲載 carview! 文:ピーコックブルー 77
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軽トラックは、スーパーカーのような派手さこそないものの、日本の自動車産業が生み出した「名車」であることは間違いありません。
そんな軽トラックが自動車発祥の地であるアメリカで評価されるのは、日本のユーザーにとっても誇らしいことです。
しかし、物事を冷静に見つめる必要があるのも事実です。
近年、一部のメディアなどで「アメリカで軽トラックが大人気」と報じるケースが見られますが、実際にはかなり誇張された表現であることに注意しなければなりません。
いくらかの軽トラックがアメリカへと渡っていることは事実ですが、その規模は数十台から数百台程度であって、アメリカ全体から見ればごくわずかです。
たとえば、日本でも正規販売されていないアメリカ車などが並行輸入されるケースはめずらしくありませんが、だからといって「日本でアメリカ車が大人気」ということにはなりません。
現状、軽トラックはアメリカの一部のマニアが「シャレ」で並行輸入しているのが実態であり、アメリカの多くのユーザーにとっては関心すらありません。
また、「日本では値の付かないような個体でも、アメリカでは高く売れる」といった煽り文句も散見されますが、実際にはそういったケースは皆無です。
一見、新車価格を超える価格で販売されているように見えても、輸出に関する諸費用や円安による為替差損を考慮すると、決してプレミア価格というわけではありません。
もちろん、非常に程度の良い個体であれば、相応の価格で輸出することは可能かもしれません。
ただ、それほどの個体であれば、国内でも十分に高値で取引されるはずです。
軽トラックのニーズがもっともあるのは、言うまでもなく日本国内です。
アメリカへと輸出するという「夢」に、過度な期待は禁物です。
<終わり>
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