モデル末期のセレナが奮闘、VWも復調傾向【マーケット概況・5月】
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5月のブランド別は、9ブランド中、トヨタ、ホンダ、ダイハツ、スバルの4ブランドが前年を上回った。トヨタは普通乗用車、小型乗用車、軽のすべてで前年を上回る好調ぶりだった。ダイハツは小型乗用車と軽が伸長し、ホンダは普通乗用車と軽、スバルは普通乗用車で台数を稼いだ。新型車の投入や販売のテコ入れを行ったモデルを中心に数値を伸ばしている。
トヨタは、前年比14%増の9万4041台。プリウスで普通乗用車部門が35%伸びたほか、新型「パッソ」の投入で小型乗用車は1%増とわずかに伸びた。また全体に占める規模は小さいが軽も5%増加した。一方、このところ好調だったレクサスブランドは、7ヶ月ぶりにマイナスに転じた。これは販売をけん引してきた「RC」(2014年10月発売)や「NX」(2014年7月発売)がデビューから時間が経ち、前年割れしたため。その一方、「RX」や「GS」など最近改良を受けたモデルは好調だ。
ホンダは普通乗用車と軽が伸びて、全体で8%のプラスという結果となった。普通乗用車は、2月末に仕様変更を行った「ヴェゼル」とハイブリッドを追加した「オデッセイ」が2ケタ増で販売を伸ばした。SUV&ミニバン人気の潮流に沿ったモデル展開が功を奏したかたちだ。軽はトップを快走中の「N-BOX」のほか、フェイスリフト前の「N-WGN」も前年比21%増の健闘を見せた。
ダイハツは軽乗用車「タント」をはじめ、デザイン変更した「ウェイク」、「ミラ」「ムーヴ」が好調で、軽乗用車部門が7%増加。また小型車「ブーン」のフルモデルチェンジもあり、全体で8%増と2ヶ月連続でプラス成長を果たした。スバルは「WRX」と「レヴォーグ」に改良を行い、普通乗用車が25%拡大。全体では13%増のプラスとなった。
一方、スズキ、日産、マツダ、レクサス、三菱の5ブランドはマイナスとなった。燃費不正問題で該当車種の販売を停止した日産と三菱は、軽乗用車の販売を大幅に落とした。日産 デイズシリーズと三菱 eKシリーズが販売停止となったことで、現在の軽のラインアップは、日産がスズキからOEM供給を受ける「NVクリッパー リオ」のみ。三菱は電気自動車の「i-MiEV」とスズキからOEM供給を受ける「タウンボックス」のみとなっている。日産は、軽は95%減となったが、それ以外の販売は堅調で、全体では33%減。三菱は軽(97%減)のほか、普通乗用車部門も3割減と大幅に減ったが、小型乗用車は前年比4割増を達成し、全体では6割減という結果となった。
ダイハツ、ホンダの軽乗用車がプラスとなった一方、スズキの軽は21%減と落ち込んだ。スズキの社内燃費テストの不正が発覚したのは5月18日と月の後半だったため、5月の販売への影響は最小限のはずだが、結果はマイナスに終わった。マツダは、普通乗用車が45%減、小型乗用車は32%減、軽は6%減と全部門がマイナスとなり、全体では36%減という結果に。少し前までは勢いが良かったが、このところはやや元気がない。

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