新型5シリーズツーリングのディーゼルに試乗。新たなベンチマークとなる出来栄え

BMW 530d ツーリング

1750kgの車重を感じさせない力強さ。エアサスにも感心

テストカーは、オプションの19インチタイヤと10mmローダウンのスポーツ・サスペンションを装着したMスポーツ・パッケージだったのだが、ハードに引き締められたシャシーを差し引いても、ヨーモーメントの立ち上がりが速い。このスポーティな身のこなしにはアルミニウム製テールゲートの採用も大きく寄与している事は確実である。ワインディングロードでは、「これぞスポーツワゴン」と呼ぶべきダイナミックな走りが楽しめた。

また、ローダウンしているにもかかわらず、乗り心地の良さにも感心させられた。路面からの入力をボディがしっかりと受け止めながら、突き上げに角がなく、とても快適な乗り心地を実現しているのである。それでいてコーナリングではしっかりロールが抑えられている。これには、リアに標準で備わるセルフレベリング機能付きエアサスペンションが大きく貢献しているようだ。

高性能な直6ディーゼルと8速ATを組み合わせたパワートレインはとてもパワフルで、1750kgの車両重量を全く意識させない力強い加速を実現している。直進性も素晴らしくアウトバーンで200km/h超のクルージングも楽々こなす。超高速域で稀に足回りに振動を感じる場面があったが、日本の交通事情では全く問題無いレベルの話である。