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プジョー、マニアを虜にしそうな先進的でありながら懐古的でもあるコンセプトカーを披露

仏プジョーは、10月2日に開幕するパリ・モーターショーにコンセプトモデル「e-レジェンド」を出展すると発表した。

e-レジェンドは、電動化と自動運転という二大潮流にフォーカスしたコンセプトモデル。ハイパワーなモーターを搭載し、0-100km/h加速4秒未満という俊足を発揮する一方、航続距離は600kmに及ぶとのこと。高性能化と実用性の両立により、次世代カーへの期待を集めるパワートレインとなっている。

また、自動運転技術については、「ソフト」と「シャープ」の2つのモードを用意している。「ソフト」では車内のモニターなどが最小化され乗員がくつろげる空間が演出される。一方、「シャープ」ではソーシャルネットワークの利用やスケジューリングサービスなどコネクティビティが最大限発揮される。

もうひとつ、このコンセプトカーが注目に値するのは、名車「504クーペ」にオマージュを捧げてデザインされている点だろう。1969年にデビューした504クーペは、実用セダンの「504」にピニンファリーナの手による流麗な2ドアボディを架装したモデル。実用車に特製のボディを載せてスペシャリティカーに仕上げるのは「204」や「404」などでも見られたプジョーお得意の手法で、マニア垂涎の的となっている。

e-レジェンドのディテールに目を凝らすと、フロントのブラックアルミニウムバーは504クーペのステンレスバンパーをイメージしたものだし、現代のクルマとしてはグラスエリアが大きく取られているのもオリジナルに範を取ったもの。インテリアも往年のフレンチハイエンドクーペの雰囲気をよく再現している。シートとローワーパートは独特の暖かいタッチを持つブルーのビロードで覆われ、クールなデジタルデバイスとのコントラストが好印象。また、最新技術で加工したウッドパネルは、かつて上級車に用いられたローズウッドやエボニーを彷彿とさせるものだ。

先進技術を取り入れつつ、自社の伝統を振り返る粋なコンセプトカーのe-レジェンド。今後のプロダクションモデルへのフィードバックを期待したい1台だ。

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