スバルを満喫! XV、インプレッサ、WRX S4&STIにイッキ試乗
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:中野 英幸
走り出してちょっと意外に感じるのは、低めの車高に18インチタイヤという足元の佇まいから想像するより、乗り心地がいいことだ。標準装着のビルシュタインダンパーの効果もあってか、ゴツゴツとした硬さやバネ下の重さを意識させず、硬めではあるもののしなやかな乗り心地を味わえる。一般道の低速でもそうだが、スピードを上げると乗り心地はさらにスムーズさを増すから、高速クルージングを続けても疲れの少ないクルマだろう。
それでいてS4、ワインディングに攻め込むとWRXの名に恥じないフットワークを披露してくれる。スバルお得意のシンメトリカルAWDに加えて、リアにダブルウィッシュボーンを奢った4輪独立サスペンション、必要に応じて内側前輪にブレーキを掛けるアクティブトルクベクタリングなどの相乗効果で、適度なアンダーステアを保ったオンザレール感覚で、コーナーの連続を駆け抜けていけるのだ。うねりの大きいコーナーではボディの上下動が若干気になったが、快適な乗り心地とのバーターで、まぁ仕方のないところだろう。
というわけでWRX S4、普段は意外や快適な4ドアセダンとして使い、ドライバーとしての血が騒ぐときにはワインディングロードに攻め込むといった、ある意味で古典的な「羊の皮を被った狼」として使えるスポーツサルーンだといえる。しかもそこに、AWDがもたらす全天候性が加わっているところが、スバルの強みだといえよう。
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