アルファロメオ ステルヴィオの非SUV的な味はブランド定義を明確にするか
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:篠原 晃一
すでにライバル達は出揃った状態のプレミアムSUVマーケットにこれから参入して、存在感を発揮するのは簡単なことではない。しかしながら、ジュリアに続いて新しいプラットフォームを採用し、FR的な質高くスポーティなハンドリングという個性をまとって登場したステルヴィオは、その中で埋没することのない存在感をうまく発揮できているように思えた。
セダンのジュリアだけでなく、SUVであるステルヴィオが同じ方向の個性を宿した存在として揃ったことで、いよいよ新しい時代のアルファ・ロメオの定義が、明確になりつつあると言ってもいいのではないだろうか。
個人的には、家族や仲間たちと出掛ける機会が多いはずのSUVのフットワークはもっと穏やかでいいと思っているけれど、敢えてアルファ・ロメオのSUVを求める人たちの期待には、これぐらいじゃなければ応えられないだろうというのも解る。万人向けではないけれど、気に入った人にしてみれば、他の選択肢はもう考えられなくなるに違いない。プレミアムカーはそれでこそいい。
つい先日、このブランド再建を推し進めたFCAの元CEOのセルジオ・マルキオンネ氏が急逝されたというニュースが世界を驚かせた。アルファ・ロメオの変革の行く末を見届けられなかったのは、きっと無念に違いない。さて、ではマーケットはどうだろうか。ユーザーが、このアルファ・ロメオの新しい世界をどう受け入れるかは、大いに注目である。
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