マスタングにMTモデル アメリカンスポーツ真髄
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:小林 俊樹
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:小林 俊樹
冷静に観察すれば、いかに強化されているとは言え、418psを受け止めるにはシャシーがいささか心許ないのは事実。ボディ自体はガッチリしているが、常に何となく上屋がヒョコヒョコと揺れている感じがつきまとう。なかなか全開に出来なかったのは、それも背景としてある。
しかし、ゆっくり身体を馴染ませていけばいいのだ。たとえばブレーキも、初期応答性こそ強くはないが、踏み込むに従ってカチッと食い込むような効きを発揮する。すべてがそんな調子。ナマクラかと思ったら、意外なほど芯はしっかりしている。
クルマを信じて思い切ってコーナーにアプローチしてみると、ターンインは期待以上にリニアで、新たにコンフォート/スタンダード/スポーツのモード選択が可能になった電動パワーステアリングの秀逸な手応えもあって、気持ちよくコーナーに切り込んで行ける。一方、立ち上がりではさすがに鼻の重さでノーズが外に出ていこうとするが、それに合わせて大胆に踏み込んでいくと前後の帳尻が合って、速く、そして豪快な加速を堪能できる。リアがリジッドアクスルの大排気量FRという素性をフルに活かしたご機嫌な走りのよろこび。もうサイコーだ。
普段はゆったり悠然とした印象すら醸しているのに、その奥にはこうしてマニアックな走りの魅力が宿っている。マスタングのお気に入りのポイントは、まさにここである。いたずらに限界を高めず、そこそこの中でいかに楽しませるか。マスタングの開発メンバー達は、きっと乗り手の笑顔を想像してニヤニヤしながら調教を進めたに違いない。
特にV8 GT パフォーマンスパッケージは、ステアリングとアクセルペダル、そしてシフトノブを通じて、そんな対話を更に濃く、密に出来るクルマである。流して気持ち良く、いざ鞭を入れれば刺激もあふれるほど。懐深いのに、鋭い。そんなアメリカンスポーツの真髄をダイレクトに味わえるクルマに仕上がっている。限定なんてもったいない、とっておきの1台なのだ。
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