09 アウディ RS6 試乗 大排気量セダンの意義
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:編集部
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:編集部
暴れ馬では無く、無味乾燥に速いだけでもない。RS6の走りは凄まじく速いのに憎らしいほどに洗練されていて、そして何とも濃厚な味わいを湛えていた。A6ともS6とも異なるマニアックなほどの操る歓びがぎっしり詰まっていたのだ。
ドイツ車はじめヨーロッパ車には、ベースグレードが一番出来が良いというものが多い。しかしアウディの場合、必ずしもそれは当てはまらないように思える。「技術による先進」を謳うだけに、テクノロジーを込めれば込めるほど描かれる世界の構築度は高まっていく。醸し出される輪郭の明確さ、そして主張の強さ濃さという意味で、A6シリーズ中もっとも際立っているのは、やはりこのRS6を置いて他にはない。
そうは言っても、重量級の大型サルーンを大パワーと強力なトラクションによって強引なまでに超高速域まで引き上げるというRS6の流儀は、このエコの時代にはあるいは反社会的とすら映る可能性はある。しかし誤解を恐れず言えば、それは誰もが自動車に託した夢のかたちに違いないし、そこには確かに自動車がもたらし得る様々な快楽のうちのひとつの究極が垣間見えると言っても決して過言ではないだろう。
RS6のステアリングを握っていると、単にA地点からB地点まで短時間で移動できるだけではなく、その時間をとても豊かなものとして過ごすことができる。これは本来、自動車がその世界から決して失ってはいけない価値。RS6は、その密度の濃い走りで、凄まじい速さとともにまざまざとそれを再認識させてくれるのである。
そんなRS6だけに、もしまたいつかそのステアリングを握りアクセルを思う存分踏み込める機会が訪れたとしたら、背徳とも言えるそんな快楽への欲求を抑え切れる自信は、無い。
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