マツダの新世代AWD、i-ACTIV AWDはどんな機構?
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:望月 浩彦
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:望月 浩彦
試乗で高性能ぶりが一番わかりやすかったのが雪の登坂路での発進だ。
斜度15°というFFだったら途中で停まることは避けたいほどにキツい登り坂で、あえてクルマを斜めに停め、ステアリングをいっぱいに切った状態でスタート。一番いじわるな状況だがほとんどスリップすることなくあっけなく発進できてしまった。
発進地点にクルマを停めたとき『i-ACTIV AWD』は、外気温やステアリングトルクで雪道であることを判断し、勾配のあるところで車速ゼロにしたので、次は滑りやすい路面で坂道発進することを予測。予め後輪へ40%ほどトルクをかける状態になっている。だから、最初のタイヤのひと転がりから後輪が路面を蹴ってくれるのだ。
試しに、他メーカーのオンデマンド式AWD車で同じテストをすると、前輪が空転してから後輪が駆動し始め、明確なスリップを感じさせつつ登っていった。路面がもっと滑りやすかったら危ういぐらいなうえ、ハンドルを切っているので意図したよりもラインがずれ、安心感を少し損なっていた。
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