新型 C4ピカソ&グランドC4ピカソに海外試乗
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:プジョー・シトロエン・ジャポン
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:プジョー・シトロエン・ジャポン
広くなったとしても重くなるのは許されないのが今の時代だが、現時点では日本と同じやり方で計測した重量を教えてもらえなかったものの、新プラットフォームだけで約70kg軽量化を果たしたというから、装備によるのだろうが、重くなってはいないはずだ。軽量化のためか、現行型ではリア荷重にかかわらず車高を一定に保つためにリアのみエアサスが使われているが、新型では廃止された。「軽くしたかったんですか?」と開発陣に質問すると「不要だから」とあっさり。じゃ今のにも付けんなよ!
エンジンはガソリンとディーゼル。ガソリンは現行型からのキャリーオーバーとなるBMWと共同開発の1.6L直4DOHCターボ(最高出力156ps/6000rpm、最大トルク25.5kgm/1400-4000rpm)が載る。ディーゼルはPSA内製の2LDOHCターボ(同150ps/4000rpm、同37.7kgm/2000rpm)。圧倒的にトルキーなディーゼルのほうが体感的にも、多分実際に計測しても速いと思うが、ガソリンでも5シーターはもちろん、7シーターのピカソを動かすのに十分な力強さは備わっている。
いずれもトランスミッションは6MTか6ATが選べるが、ガソリンもディーゼルもフラットトルクの実用型なので、MTを選んでも何か楽しいことがあるわけではなく、ATのほうが賢い選択だと思う。そうそう、ATはようやくRMTを捨て、トルクコンバーター式、つまり普通のAT(アイシン製)を採用した。かつてのDSあたりを模してステアリングポストから生える細いレバーでATの操作を行う方式を、現行型に引き続き採用している。
挙動は現行型と比べて大きく変わった。もう少しステアリングを切っただけで横転しそうなほどに上屋が揺れたりはしない。あれはあれで…というか僕は今も毎日乗っているが…だらしない感じではなく、それこそ往年のフランス車のように動くことでいろんなものを吸収しているし、高速域では不思議としっかりするのが、まぁ好き嫌いはあった。新型はなんというかもっと国際的なトレンドにのっとっていて、路面からのさまざまな入力に対してしっかりとダンピングを感じられるし、ボディ剛性感も増した。
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