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新型シロッコ国内試乗 吉田匠が魅力に迫る!

リアシートは粋な親密空間

だからある意味で、シロッコの最大のポイントはそのボディということになる。実はニューシロッコのスタイリングは2006年に、「Scirocco」という綴りの一部を採った「Iroc」なる車名のスタディモデルとしてデビューしている。そのときのフロントは、カラス天狗のクチバシをを思わせる逆台形のグリルを持っていたが、市販型シロッコではゴルフVIと同様の水平基調のグリルとやや吊り上がったヘッドライトという組み合わせを与えられて登場した。いうまでもなく、フォルクスワーゲンの新しいデザインディレクター、ワルター・デ・シルヴァによる新アイデンティティ確立のための方策に沿った改変である。

その点を別にして、ニューシロッコのスタイリングデザインには2つの大きな特徴がある。そのひとつは、フロントよりもリアのホイールハウスの方が大きく張り出したフェンダーラインで、それによってそのスポーティさが強調されているが、実はそこにはちゃんと意味がある。トレッドはフロントの方が広いゴルフVIとは逆に、シロッコではリアの方が広い設定になっている。リアフェンダーが広いのはそれをカバーするためだ。

もうひとつの特徴は、ウインドシールド上端からリアエンドまでスムーズなカーブを描きながらストレートに延びるルーフラインで、その後端にテールゲートが備わる。ハッチバックの3ドアクーペというのはジウジアーロデザインだった初代からシロッコの伝統的スタイルだったが、新型はそのルーフを一気に後ろまで延ばしたところがユニークなのである。しかもそのルーフは真上から見ると後方にいくほど幅が狭くなっているが、いずれにせよそのキャビンデザインがもたらすものは、フル4シーターの居住空間だ。

例えば身長172cmの僕がゆったり運転するポジションの後ろに同じく僕が座ってみると、天井にさほど余裕はないものの、レッグルームには充分な空間が確保される。つまり新型シロッコ、大人が4人乗ってどこかに出掛けることのできるクーペなのである。しかもこのリアシート、ルーフの後方の幅が狭くなっていることの影響で、左右の席がかなりくっついているのもミソだ。誰か親密になりたいお相手がいたら、運転は友人に任せて、その人とリアシートに収まるのも一興だろう。しかもそこはサイドウインドーも狭いので、そこはかとなく暗いときている。フォルクスワーゲンも粋なデザインをするものである。

ただしその反面、リアウインドーやリアクォーターウインドーの面積が狭いのに加えて、リアシートのヘッドレストが大きく出っ張っているから、ルームミラーによる後方視界はかなり限られる。したがって、後続車の車種を明確に判断する必要があるときや、バックでの車庫入れの際などには、充分注意する必要があることを書き添えておこう。

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