最強モデル「ゴルフ R」に便利なヴァリアントが追加される! やや重いボディはハッチバックに対して明確なハンディとなるのか?
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 218
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 218
2019年からドイツで発売が開始された現行型「ゴルフ8」は2020年から21年にかけてバリエーションが続々と追加され、スポーツモデルは「GTI」(245馬力)、「GTIクラブスポーツ」(300馬力)、「R」(320馬力)の3種、ボディ形状はハッチバックに加えてヴァリアント(ワゴン)が加わった。そして今回、最強のRとヴァリアントを組み合わせたスポーツワゴン「ゴルフ R ヴァリアント」が誕生した。
シンボルカラーのダークブルー(正確にはラピスブルー)に塗られたゴルフ R ヴァリアントはBピラーから後方のルーフを延長したワゴンボディで、全長4.64×全幅1.79×全高1.47m、ホイールベースは2.68mとハッチバックより約35cm長い。その結果、トランクルームは通常で611L、リアシートのバックレストを倒せば1642Lのカーゴルームが誕生する。重量は1630kgでハッチバックよりも76kg重い。
外観はハッチバックに準じて、Rバッジや、ピアノブラックフレームをもった左右の大口径エアインテークやサイドシル、クローム仕様のドアミラー、ルーフエンドの大型スポイラー、リアの4本出しマフラーカッターなどで差別化される。
>>新型ゴルフにホットハッチのGTIとディーゼルモデルが追加。お買い得グレードや必須オプションも解説テスト車に装着されていたのはオプションのアクラポビッチ製チタンエグゾーストシステムでスロットルオフではフラップによってバラバラバラとファミリーワゴンにしては威勢の良い音が響く。さらにシャシーはオプションのパフォーマンスパッケージで2cmローダウンされ、タイヤは235/35R19のハンコック製スポーツタイヤが装着されていた。
搭載されるエンジンはハッチバックのRと同一の2リッター4気筒直噴ターボ(開発コードはEA888 evo4)で、最高出力は320馬力、最大トルクは420Nmを発生。7速DSGと、リアアクスルにマウントされた新採用の多板クラッチを介して後輪も駆動する。
これまで同様に4モーションと名付けられているが、この新しい4WDシステムはトルクベクトリング機能も備えている。カタログ上のダイナミック性能は0-100km/hが4.9秒、最高速度が250km/hだが、この試乗車のようにオプションのパフォーマンスパッケージを購入すると270km/hに引き上げられる。
スタートボタンを押す。4気筒スポーツエンジンの滑らかな回転と、やや乾いた金属的なエグゾーストサウンドを耳で確認しながらドライブセレクトを操作する。「コンフォート」「スポーツ」「レース」「インデュビジュアル」と見慣れたモードに加え、ヴァリアントにもR独自の「スペシャル」と「ドリフト」があることに気が付く(※パフォーマンスパッケージ装着車両)。
「スペシャル」はニュルブルクリンクのスポーツ走行向けにセットしたダンパーをやや軟らかめにチューニングしたもの、「ドリフト」は文字通りクローズドサーキットでのドリフト走行を想定している。まずコンフォートでスタート。7速DSGは乗るたびに快適性の向上が感じられ、このモデルはどんな状況でもバックラッシュは皆無、ごくスムーズにシフト操作を行う。
こうして一般道路での乗り心地の快適さを味わった直後に「スポーツ」を選択する。このモードでも家族からクレームが付くほど固くはならない。
興味深いことにVWはゴルフ R ヴァリアントの試乗プログラムにサーキットのスポーツ走行を組み込んだ。そこで改めてVWが導入しているシャシー統合制御(VDM:ビークル・ダイナミック・マネージャー)の効果を確認させるためだ。
まず、セダンと比べて76kgプラスの重量差や空力のハンディはほとんど感じることはなかった。Rパフォーマンストルクベクトリングによってコーナーからの立ち上がりから力強い加速力を感じ、その際のグリップが低下することもないので安心してスロットルペダルを踏み込んでゆくことができる。また前述のシャシー統合制御(VDM:ビークルダイナミクスマネージャー)によって作動は遅れなく瞬時に行われるのが印象的であった。
もちろんスタンダードゴルフに採用されているADAS(先進運転支援システム)や最新のインフォテイメント・MIB3が採用され、利便性の高いワゴンボディと共にまさにマルチパーパスの真骨頂を味わうことができる。
ドイツでの価格はベースモデルで5万1585ユーロ(約680万円)、テスト車に搭載されたオプションを加えると6万ユーロ(約790万円)に限りなく近くなってしまう。通勤、買い物、スポーツドライブと一台三役のマルチワゴンだが、日本での導入時期や価格は現時点では発表されていない。
>>次のページ:スペック
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
ニコ・ヒュルケンベルグ、今季限りでハース離脱。来季はザウバーから参戦へ
マツダが「新型SUV」世界初公開! 次期型「CX-5」登場か!? 新次元の「魂動デザイン」採用した圧倒的“造形美”実現し北京登場!
「デロリアン」から「大門軍団」そして「ステップワゴン」も!8月発売のアオシマ新製品情報【CARSMEETモデルカー俱楽部】
日産の謎解きイベントが話題! 「眠っていたブループリント」は5月6日まで。GWは本社ギャラリーに行こう。
BMW X5の燃料電池車をゼロエミッションカーに位置付け、実証実験の継続を決定
トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開
新星アコスタは、”MotoGPのフェルスタッペン”になるか。シーズン途中のKTM昇格はある?
【ストリーモ】5/4~6に開催される「GINZA SKY WALK 2024」にてストリーモの試乗体験を実施
ホンダ新型「ヴェゼル」登場! 3年ぶり“刷新”で何が変わった? オシャグリーンな「ハント」も新設定の「小さなSUV」約265万円から
ホンダが新型EVの『e:NP2』を発売
三菱自動車、欧州でコンパクトSUV「ASX」の大幅改良モデルを発表
WEC第3戦スパのエントリー発表。フォーミュラE重複の影響多数、ハプスブルクの復帰には疑問符も
ホンダが斬新デザインの電動SUV「e:NP2」を中国で発売。足元揺らぐBEV市場に不安も…
WR-Vには負けられん! 「ヴェゼル」が新顔「ハント」を加えて色々テコ入れ、格の違い目指す
【1年以内に発売予定!】トヨタ新BEV「bZ3C」&「bZ3X」を中国で世界初公開
マツダが後輪駆動スポーティセダン「EZ-6」を中国で発表! 新型「CX-5」を匂わすSUVコンセプトも
伝説の「パジェロ」に続き「パジェロミニ」も開発中か。三菱が“令和のRV軍団”復活へ
【こりゃ驚いた!】欧州三菱コンパクトSUV「ASX」がマイナーチェンジで顔一新!
【同じに見える人集合】新型ミニはどこが変わった? 新旧の違いを写真でチェック!
200万円台前半でも走りはシビック級。コスパの鬼「WR-V」の秘密はホイールベースにあった
新型GR86は1.6Lターボ? 謎多きスープラの本性は!? S耐開幕戦からGRの次世代モデルを占う