911 ターボ×911 GT3 最強サーキットテスト
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:中野 英幸
ターボが路上の王者のためのマシンであるならば、GT3はドライビング・マスターのためのマシンだ。
GT1ブロックを持つNAエンジンはパワーでこそターボにかなわないが、愉悦をマックスにする究極のキレ味を持ち、“あえて”2ペダルのPDKを採用せずに6速MTを与える点も、ドライビングの快楽を全身で味あわせるためのもの。RRのままでいるのも、軽量化を徹底的に行っているのも同様の理由。ゆえに試乗コースの富士スピードウェイでは、911ターボ以上に興奮を覚え、恍惚の世界へと引きずり込まれていく。その様は、911ターボでは決して得られないもの。そして2台の違いはこの点に尽きる。
つまり、速さをあらゆるシーンで究極的に手に入れるマシンか、快感を限られた場所で究極的に手に入れるマシンか、の違いだ。
もっともGT3でさえ、今や日常を厭わぬレベルにまでブラッシュアップされているのが“最新は最良”という911らしい部分だが。
気持ち良さ最優先の僕としては、ある意味究極の一体感が得られるGT3を好む。が、ターボの持つ、全てをねじ伏せるような走りにも憧れを覚える。もっともいずれにせよ、どちらかが選べるのだからこれ以上に贅沢なチョイスはない。しかも、それはEVが現実化している今この瞬間でさえも。
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