F1ユニットを超えた超複雑ハイテクマシン、AMGプロジェクト ワンを解説
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office、ダイムラーAG
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office、ダイムラーAG
トビアス・メアースは1000馬力(735kW)を目標にしており、口には出さないが、0-100km/h加速=2.5秒を誇る現在世界最速の市販車「ブガッティ シロン」を目標にしているようだ。また最新のリリースでは0-200km/hの加速は僅か6秒、そして最高速度は350km/h以上に達すると記述されている。そしてこの高性能を支えるタイアはフロント285/35ZR19そしてリアは335/30ZR20の「ミシュラン パイロット スポーツ カップ 2」である。
ところで、これだけの性能を持ったマシンを公道で走らせた場合の耐久性はどうなるのであろうか? F1は公式には950馬力で、エンジン回転数は最高1万3500rpm、重量はドライバー込みでわずか728kgである。そのエンジンはスタートに用心深く10分もかけ特殊燃料まで使う繊細さで、メンテナンスも4000km毎となれば、プロジェクト ワンのオーナーを納得させる事は到底できない。
AMGではこのエンジンは43%の高効率に達するが、1万1000rpmでリミッターを働かせ、メンテナンス・インターバルを5万kmまでと目標を設定している。このハイパーカーのトランスミッションはAMGで全く新しく開発された8速ロボタイズドMTが組み合わされる。DCT(ツインクラッチ)では超高トルクに耐える事ができないからだ。
限定で275台が生産されるこのプロジェクト ワンは2019年に登場予定であるが、伝え聞くところによれば既に完売らしい。このウルトラ・ハイパー・マシーンがフランクフルトショーにおけるメルセデス・ブースの主役の1台となるのはほぼ間違いないだろう。
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